本日2018年1月22日は、セルゲイ エイゼンシュテインさんの生誕120周年です!
果たして彼はどんな人なのでしょうか?
これから徹底解説をしていきます。
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目次
セルゲイ エイゼンシュテインって誰?どんな人?
名前(本名) | セルゲーイ・ミハーイロヴィチ・エイゼンシュテーイン |
生年月日 | グレゴリオ歴で1898年1月23日 |
没 | 1948年2月11日(50歳) |
出身 | ロシア帝国(現在のラトビア) |
国籍 | ソビエト連邦 |
配偶者 | Pera Atasheva |
彼はモンタージュ理論を確立し自ら実行した人物です。 彼は当時ロシア帝国の支配下にあったラトビアで生まれます。
父親のミハイル・エイゼンシュテインはロシア正教会に属するユダヤ人の末裔の建築家だったそうです。
彼は、映画監督であるが演劇と関わるきっかけとなったのが赤軍に入隊した時であった。
その時にアマチュア演劇に携わります。
※赤軍とは…ソビエト連邦の軍隊の事を言います。
20歳の時に入隊をしてから一時参謀本部アカデミーにて日本語を学び、このきっかけが彼の映画監督としてのキャリアをスタートさせたそうです。
22歳の時からモスクワに移住をします。
そこでプロレタリア文化協会(プロレトクリト)の第一労働者劇場にて美術担当として参加するわけなのですね。
そして、次の年に名演出家であるフセヴォロド・メイエルホリドがトップの国立高等演劇工房というところで演劇を学びます。
そこで、ジャック・ロンドンの『メキシコ人』等の多くの演劇美術を担当したそうです。
この頃から映画の勉強を始めたわけなんですね。
26歳の1924年に『ストライキ』を製作します。
そして、27歳の1925年に代表作の『戦艦ポチョムキン』を監督します。
この映画でモンタージュ理論を確立するわけなんですね。
それからも代表作としては…
・十月(1928年)
・アレクサンドル・ネフスキー(1938年)
・イワン雷帝(1944年)
等の数々の名作を世に送り届けます。
そして、彼は心臓発作で50歳というわかさで死去するわけなんですね。
セルゲイ エイゼンシュテインが生んだモンタージュ理論とは? モンタージュ理論とは、映画用語で複数のカットを組み合わせて用いる技法のことを指します。
モンタージュと言われると…犯罪者の顔写真を表現する際に顔のパーツを組み合わせる事を思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれませんが…
あながち間違っていません。
もともとはフランス語でモンタージュは『組み合わせる』という意味なのです。
セルゲイ エイゼンシュテインが生み出したモンタージュという技法はいわゆる
『関係がない映像を組み合わせる事で別の表現・意味を生み出す』
ための技法なのですね。
上記の動画がモンタージュという技法に対してセリフを混ぜたものですが、よくドラマの最後にあるのがモンタージュ技法です。
ドラマの次回予告や、映画の予告は短編的なシーンが出てきて、その映像に合わせて別のセリフを重ねたりしていますよね?
まさにその技法がモンタージュなんですね。
ドラマを普段見られている方もこういった経験がございませんか?
ドラマの予告動画を観た時に『え?次週はもしかして◯◯の展開になるの?』
そして、次週実際のドラマを見た時に『あ〜先週の予告はそういう意味だったんだ〜』
と。
まさにこれがモンタージュ技法を用いて別の意味を出して視聴者の方をフェイクにかけているわけなんですね。
ちなみにモンタージュ技法が使われていない日本のドラマ、映画はほとんどありません。
それだけ彼が生み出したモンタージュ理論はすごい事なんですね。
セルゲイ エイゼンシュテインはウォルト・ディズニーやチャップリンとも親友!?
セルゲイ エイゼンシュテインはなんとかの有名なウォルト・ディズニーやチャーリー・チャップリンとも親友だったと言われました。
そして、ロシアの革命家レーニンからも絶賛される程です。
その発端となったのが、戦艦ポチョムキンです。
この作品に感銘を受けたハリウッドで、そこからセルゲイ エイゼンシュテインの名前が世界中に広まる事になります。
ウォルト・ディズニーと親友とも呼ばれていましたが、セルゲイ エイゼンシュテインはこのような言葉を残しています。
『ディズニーは成熟した』
彼はウォルト・ディズニーの作品のディズニーのアニメーションが大好きでした。
特に、バンビでは、動物でもあり、人間でもあるようなアニメーションはとても好感を持っていたそうです。
しかし。第二次世界大戦後のディズニー作品ではそういった性質が失われたと感じたそうです。
登場するキャラクターは例え外見が動物だったとしてもその姿は人間になってしまったと感じたそうです。
モンタージュ理論のきっかけは日本の漢字!?
モンタージュ理論はある程度イメージができましたでしょうか。
そのモンタージュ理論は実は、日本ととても密接な関係にあったんですね。
モンタージュ理論ができたのは当時、セルゲイ エイゼンシュテインが日本人教師に漢字を習っていた時だったそうです。
そこでは、例えば…
『身』と『美』 ⇒ 『躾』
『身』は身体などの意味で使われますよね。『美』は美しいと表現する際に使いますよね。
この漢字を足すと『躾』(しつけ)になります。
躾は、礼儀であったり作法を教え込む事を意味します。よく犬を躾けると言いますがまさにその事なんですね。
お気づきになりましたか?
それぞれ意味が違う漢字を合わせてできた漢字も全く違う意味の漢字が完成するという事です。
ここにモンタージュ理論原点があったんですね。
セルゲイ エイゼンシュテインはこの漢字を元にモンタージュ理論を考えたとも言われています。
戦艦ポチョムキン(1925年)
彼の作品で一番有名な作品、代表的な作品としてあげられるのが戦艦ポチョムキンです。
こちらはサイレント映画でセリフなどはありません。
有名なシーンとして『オデッサの階段』と呼ばれるオデッサの市民を虐殺するシーンがありますがこれは映画の中でも特別有名なシーンです。
兵隊が階段を下りながら銃を撃つシーンは衝撃的です。
そして、サイレント映画だけに一人一人の表情などから『どんなセリフを言ってるんだろう』と考えながら作品を見るのは面白いです。
この映画は、モンタージュ理論を確立した映画とも呼ばれています。
是非ご覧ください。
イワン雷帝(1944年)
彼の集大成の映画となったのがこのイワン雷帝です。
イワン雷帝と呼ばれているイヴァン4世の生涯を描いた作品です。
第3部に渡って構成されています。
しかし、第2部からスターリンを批判した内容になっており上映禁止となりました。
そのせいで第3部も完成はされませんでした。
セルゲイ エイゼンシュテインがGoogleのロゴになっている国
世界的にも有名な彼なので、多くのGooleのロゴが彼に変わっています。
まとめ
セルゲイ エイゼンシュテインさんについて紹介をしましたがいかがでしたでしょうか。
彼が編み出したモンタージュ理論は現代のほとんどの作品で使われています。
なので、彼が行ったことは現代ではとても身近な事なのですね。
是非ドラマ、映画などを観る際にはモンタージュという技法がどの部分で使われているのか注目して観るのも面白いですよ。