今回は橋下徹さんと堀江貴文さんの共著、"生き方革命 未知なる新時代の攻略法"を解説していきたいと思います。
最初に言っておくとこの本は、これからの不安定で変化の激しい時代を生きるための羅針盤となる、非常に有益な一冊でございます。
なんといってもね著者があの橋下徹さんと堀江貴文さんという時代の最先端を行くイノベーターの方々ですから、彼らから学ぶことは非常に大きいです。とてもお勧めの一冊ですので、この記事をきっかけにこの本がいいなと思っていただけましたら、是非一度お手にとって読んでみることをお勧めします。
さて、現在の悲惨な状況の中、多くの人がこれからは何を学べばいいんですか、どこの会社に入れば定年まで働けますか、転職した方がいいんですか、それとも起業するべきなんでしょうか。
老後資金はどうやって貯めたらいいんでしょうか、そういいった老後資金の攻略法を求めて、右往左往しております。
それは誰もが未来は予測できないということを思い知ったからでもあります。パンデミックで世界中がパニックになる世界規模の金融危機が起こって、絶対安心だと思っていた大企業が倒産する。大地震が起こって何万人もの人が死ぬ、わずか十数年を振り返っても誰もが予想していなかった大きな出来事が立て続けに起こっています。
さらに、やれ少子高齢化等、終身雇用の崩壊だ、年金がもらえないかもしれない、と不安を煽るニュースもたくさん溢れていますよね。
こんな状況で平均寿命が100歳を超える人生100年時代までやってきます、と言われてしまえば「いやいや、そんなのどうやってこれから生きていけばいいんだよ」、とわからなくなってしまう人が続出するのも当然でしょう。
だからこそ、これから何を学べば良いのか、とか転職か起業か、老後資金はどうすればいいかといった都合のよい攻略方法にすがろうとします。
こんな風に言うとまるで、都合のよい攻略方法がないかのように聞こえてしまうかもしれませんが、著者はあると、そこらじゅうに転がっていると。しかし、それに気付かないだけであると言うんです。
しかし、
- 攻略方法を教えてくれ!
- コツが知りたい!
- とっておきの情報を聞かせてくれ!
という人は自分が今どんなゲームをプレイしているのかを理解していないんです。これが問題なんです。現在、私たちがやっているゲームは昔のように人生に様々な制約があり、一発逆転を狙うとっておきの攻略方法を探すゲームではないんです。
決まったかいほうがあるゲームではなくて、まるで"あつまれどうぶつの森"のように好きなようにプレイしていいゲームなんです。自分の好きなようにフィールドを作れるんだから、どんな才能が優れているかなんて自分で決めればいいんだ、と著者は言うんです。
自分の好きなゲームを作って好きなようにプレイすれば良い、それが今の時代、今の日本で行われているゲームなんです。
時代は急速に変わりつつあります。私たちの両親の時代に通用した攻略方法はもはや通用しません。なぜならもうゲームが変わってしまったから。
では早速今どんなゲームが行われているのかを知りその攻略方法を見つける旅にしばし一緒に出かけようではありませんか。
では早速、異次元のこれからの働き方の攻略法から解説していきたいと思います。
異次元のこれからの働き方の攻略法
さて、まずは働き方の話から始めていきましょうか。
コロナのパンデミックにより私たちは働き方を嫌でも変えなければいけない状況に立たされました。テレワークを導入する会社もリモートで仕事をするということが当たり前になりつつある中で、私たちは今後どのように働いていけばいいのか。
それを堀江さんと橋本さんから学んでいきましょう。
そもそも何で私達は働き方を意識したり変えていかなくてはいけないのか。そういった根本的な問題から話していきたいと思います。
それは日本の労働生産性が他の国に比べて圧倒的に低いからであります。日本は労働生産性が低いからちゃんと働き方を効率化して他の国のように労働生産性をあげようね、そうすればゆとりができるし豊かになれるじゃん。
と言うね、極めてシンプルな理屈でございます。日本はとにかく労働生産性が低いと言われています。
日本の時間当たりの労働生産性は47.9ドルでございます。これは77ドルのアメリカに比べると6割にすぎません。OECD加盟国、37か国中21位、主要先進国7カ国では1970年以降ずっと最下位、という惨憺たる状況が続いております。
しかし、これは日本人が他の国に比べて能力が劣っている、とか怠けている、ということではないんです。
なんで日本人の労働生産性が低いのか、と言うとそれはズバリ日本では企業の合理化・効率化が遅れているからであります。企業の合理化・効率化とは例えば、人手が少なくても進むようにデジタル化・自動化を進めるなどと言ったことになります。
しかし、日本人の最低賃金は低いため企業側は機械を導入して効率化するより安い賃金で人をこき使って回したほうがいいじゃんと、となってしまい、なかなか合理化・効率化をしようとしません。
この状況に対する処方箋として、最低賃金を引き上げるという方法があります。最低賃金が引き上げられるとなれば、安い人手で非効率な仕事のやり方をしていた会社も頭を使って効率化しなければならなくなるからでございます。
その結果、企業の合理化・効率化が進み日本の労働生産性は上がるでしょう。ここまで聞いて「うん、確かに、最低賃金が上がれば企業は効率化せざるを得ないから労働生産性が高まるということはわかった」と、でも最低賃金を上げるとか企業を効率化するというのは話が大きすぎて自分にはどうすることもできないじゃないか、と思われる人もいらっしゃるかもしれませんね。
確かに、それはその通りでございます。しかし、こうした大きな変化を指をくわえて待っているだけではなく私たち個人個人もしっかりと生産性を上げるための努力をしていかなければいけないんです。
本書には個人が生産性を上げるためにやるべきことが書かれておりましたのでそれをここからは解説していきたいと思います。
それらを最初に列挙しておきましょう。
個人が労働生産性を上げる方法は3つ。
- 非同期型コミュニケーションを徹底すること
- 自分を生かすために組織を使いこなすこと
- しっかり休憩をとること
これらが堀江さんと橋本さんが個人の労働生産性を上げるために重要であると指摘しているポイントでございます。
では、それぞれ一つずつわかりやすく解説していきたいと思います。
まずは一つ目の非同期型コミュニケーションを徹底することから解説していきましょう。さて、非同期型コミュニケーションなんて言われてもピンとこないと思いますのでまずはこれを説明していきます。
同期型コミュニケーションとは口頭や電話、ビデオ会議といった参加者の時間をお互いに同期させる必要のあるコミュニケーションのことであります。
一方で非同期型コミュニケーションとはメールや、SNSといった参加者の時間をお互いに同期させる必要のないコミュニケーションでございます。
同期型コミュニケーションでは参加者の時間をお互いに同期させる必要があります。ぴったり同じ時間を共有しないとコミュニケーションが取れないんです。
電話なんてまさにそうですよね、スケジュールを調整しないといけないし、リアルタイムに喋っていると未整理の思考を垂れ流すことにもなりますから、これは全く時間の無駄であると著者はいうんです。
一方で非同期型コミュニケーションならば、相手の都合を考える必要がありませんよね。
指示や返信も隙間時間にこなすことができます。ですから、これからの働き方で私たちがやらなくてはいけないことは非同期型コミュニケーションを中心に、やり取りはきちんとテキストとして残るようにすることをやって電話でのやり取りは最低限に抑えることでございます。
こうすることで時間効率は簡単に格段に向上すると著者は言います。これまで8時間かけてやっていた仕事は午後から6時間程度でこなせるようになるでしょう。時間単価は上がるし空いた時間を休憩や別の仕事に充てることだってできます。テレワークに移行できないと言っている企業の人間はこういうことが分かっているのでしょうか。
メールやその他の it ツールを使いこなしているつもりでも本質的なところでデジタルツールの強みを理解していないのではないかと著者はいっています。
テレワークの本質とは Zoom のようなオンライン会議ツールを使うことではありません。記録を残すこと、コミュニケーションを非同期型にすることが本質でございます。
まだまだ、日本には対面主義が蔓延しています。対面で会わなくてはいけないんだと多くの人が思い込んでいます。
その対面主義から脱却せよと著者は言っています。テレワークに移行できない企業や組織はこうした対面至上主義に毒されております。チームで仕事をこなしていたつもりが単にお互い顔を見て安心していたいだけのではないか、いわばチームワークごっこでございます。
もし、きちんとチームで仕事をするつもりなら部下に対して明確な指示を出す必要があるし、進捗状況を管理する必要も出てくるでしょう。
もしそれができているのであれば上司と部下がずっと同じ空間にいる必要なんてないんですよ。テレワークだと部下の管理ができないという人たちは、これまできちんとしたチームワークでの仕事をしてこなかったのかもしれない、と著者は言います。
それでは次の個人で生産性を上げる方法の二つ目、自分を生かすために組織を使いこなすに解説を移っていきます。
さて、これからは個人の時代、個人の時代だ!なんてよく言われておりますよね。
著者は個人の時代では自分を生かすために組織を使いこなせと言っています。組織の時代から個人の時代に変わった、そのようにマインドを切り替えていくことが必要です。
20世紀、特に高度経済成長期は組織の時代でした。大量生産・大量消費に対応できる組織が利益を上げ、そうした組織に適した人材を養成するために学校の教育システムの構築がされて行きました。
しかし、今は作れば何でも売れるという時代ではありません。生活するのに必要な物やサービスは誰でも安価に手に入れられるようになり、大量生産のどこにでもある商品は高い値段がつくことはなくなりました。
こんな時代には少しでもチャンスのある仕事へと移動していくべきでございます。自分の得意なことを見極めて、その能力を高める。そういう自分を高く評価してくれる場所を探して移動する。個人の時代とは行動の主体が組織から個人へと移るということであります。
個人が自分の意思によってどう働くのかを決めるんです。組織のために働くのではなくて、自分を最大限に生かすために組織を使いこなす。主体が自分ですから自分のパフォーマンスを上げるためには組織に滅私奉公するんじゃなくて、適切にオフの時間をとることが必要です。
組織が不公平な取引を個人に押し付けてくるのであればメールや記録を活用して対等に取引するべきでしょう。ウェットな人間関係ではなく、ドライな人間関係を目指すんです。
サービス残業は断り、組織の言いなりになるんじゃなくて、主張するべきことは主張するんです。
このように私たち個人は組織との付き合い方を変えていかなくてはいけません。今はそういう時代です。個人の時代とはそういう時代なんです。
それでは次、個人が労働生産性を上げる方法の三つ。しっかりと休憩を取ることについて解説していきたいと思います。
個人が付加価値を上げるための一番の方法はしっかり休むことであると著者は言うんです。これは筋トレと同じで筋トレをやった後は一時的に壊れた筋肉が回復し再生するのを待たなくてはいけませんよね。
栄養をとってしっかり休憩して、それから次のトレーニングを始めないと強靭な体を作ることはできないんです。そして、体だけではなくて良い知恵を出すためにも休憩は欠かせません。
例えば、飲食店を考えてみましょうか。同価格帯の飲食店でも従業員達が効果的に休めているところは上手くやっています。逆に昔ながらの徒弟制度の元弟子たちが深夜まで寝ずに残って、残業し次の日は早朝から仕入れや仕込みに追われるような店は難しいです。
料理のクオリティも下がり、店の雰囲気も悪くどんどん沈滞ムードが強くなっていきます。
お客が見るからに減っている、し店員にも元気がありません。
一方で休みをきちんと取れる飲食店は夜10時にはきっちり終わりますから、みんな十分な睡眠時間を確保することができます。
しっかりと休みを取るからこそ、どんな料理を出すかについて徹底的に知恵を絞ることができるし、サービスに全身全霊を注ぐことができるんです。
それが高い評価に繋がるという循環でございます。経営者であっても従業員であっても高付加価値を生み出すのは十分な休憩だと理解するべきでしょう。
同じ理屈で十分な休憩があってこそ社会も豊かになります。低賃金で疲れ果てていては、休みの日に消費をしようという気にもなれません。
ゆとりの時間が持てるからこそ美味しいものを食べ、どこかに遊びに行き、買い物をしようという気になるんです。
日本の生産性が低い原因は効果的に休むことをしない日本人気質にあるように思えてならないんだ、と著者は言っています。
皆さんはいかがでしょうか。
働きすぎていないでしょうか?働きすぎて時間が無くなって睡眠時間が確保できないと余裕がなくなります。体調だって崩すでしょう。そんな状態では良いアイデアだって出てこないし、お客さんに愛想よくすることだってできないでしょう。
仕事ができる人というのは生産性が高い人、というのは働く時はガッツリ集中的に働き、あとはしっかり休むというメリハリのある人でございます。
内容をまとめておきましょう。
- 日本の労働生産性は他の国に比べて圧倒的に低い。それは日本では企業の合理化・効率化が遅れているからだ。しかし、日本の最低賃金は低くて企業側は効率化をしたがらないので最低賃金を上げることが重要である。
- 個人が労働生産性を上げる方法は三つ。市非同期型コミュニケーションを徹底すること、自分を生かすために組織を使いこなすこと、しっかりと休憩をとること
これからは都会と地方、どちらに住むべきか?
都会に住みたいですか?
地方に住みたいですか?
都会には都会のメリットもあるし、地方には地方のメリットもあるからこれからはどちらに進むのがお得なのか教えてくれよ、という人も結構多いかと思います。
結論から先に申し上げると実際に自分で住んでみて、その上で好きな方に進めば良いということになります。住んでみれば、その土地にはその土地ならではの良さも欠点もあるということがわかります。
東京の全てが地方より優れているわけではありません。しかし、それは実際に住んでみて初めてわかることなんです。東京 VS 地方のような議論がよくネット上で盛り上がっておりますが、くだらないと著者は言います。
そんなこと自分で実際に住んでみて判断すればいいことなんです。
そのためには地元を離れる必要があるんです。住んだこともないのに地元以外を愛する人は本当に自分の地元が好きなのだろうか、別の町に入って学んだり働いたりして色々見た結果、どうしても最終的に地元が好きであると思うのならその時に戻ればいいだけです。
自分で経験もせず親や周りの人間の言うことを真に受けていては地元にずっといたとしても面白い体験などできようはずもありません。
出来る限り若いうちに地元を離れて他の町に行ってみようと著者は言います。堀江さんはたまたま大学進学というタイミングで地元を離れたそうですが、理由は何だってOKです。
都会は地方よりも人の出会いや仕事のチャンスに溢れています。あてがなくても都会に出てみればなんとか暮らしていくことはできるものです。
一度は地元を離れましょう。そうしなければわからないことがたくさんあるからです。そうは言っても同居暮らしはとにかくコストがかかるんじゃないのと思い込んでいる人もいるでしょう。
しかし、都会の暮らしは思った以上にコスパが良いんです。確かに家賃に関しては地方よりも高くなりますが、それ以外の生活コストに関しては大きく変わるわけでもありません。
なにより都会には時間を最大限に有効活用する手段がいくつもあるんです。
例えば住居です。お金を節約して自分の稼ぎの範囲内で暮らせるようにと意識しすぎるあまり、会社から随分離れた場所に住まいを借りる人がいますがそれは理にかなった選択とは言えません。
毎日片道1時間往復2時間の電車通勤となれば色々な意味でロスが大きすぎます。
それだけの時間があれば一体どれほど他に有意義なことがあっていけるでしょうか。自分の時間こそが人生において最も貴重なリソースなんです。会社の近くだと家賃が高くなるじゃないか、そう思われる人もいるかもしれません。
確かにそれはそうかもしれません。しかし、心配するようなことでしょうか。
自分の時間を安く考えすぎているから心配になるんです。仮に家賃が高かったとしても通勤に関わる時間とストレスは減ります。
ならば、仕事のパフォーマンスは今よりはるかに向上するはずでございます。高い家賃は自己投資と考えましょう。
さらに、都内ならタクシーがどこでも走っております。アプリですぐに呼び出せます。人でいっぱいの電車よりもタクシーの方がくつろげるし、スマホやパソコンだって使いやすいです。タクシー代も自己投資になるんです。
食事にしても都心にならそこら中にうまい店があります。フードデリバリーも充実しています。選択肢が多い上に時間も節約できるんです。時間に勝るリソースはありません。
都会のコスパは最高です。
時間を最大限に活用したいと思うのなら都会に住むのがベストなんです。一方で地方暮らしはどうでしょうか、地方暮らしのハンデはないと著者は言います。生活コストを抑えたいというのなら地方に住めばいいでしょう。
地方なら家賃が月1万円程度のところなどいくらでもあるし、シェアハウスなら更に安くなるかもしれん。家賃に関しては都会の数分の1で済ませることができます。
地方には何もないといいますが、それは数十年前の話です。
今時どんな地方に行ってももコンビニやショッピングモールぐらいはあります。都会でないと楽しめない娯楽を求めているのならともかく、どこででもできる娯楽で十分なのに地方を敬遠するのは勿体無い話でございます。
最近はテレワークに移行する企業も増えてきましたからそうした企業に勤めているのなら地方に住んで、東京水準の給料をもらうことだってできます。
さらに地方には移住や企業に対して気前よく補助金を出してくれるところもありますから、生活には全く困らないでしょう。
趣味や仕事内容にもよりますが、地方にいることはハンデではなくなってきております。都会はコスパがいいけれど地方も安く楽しく暮らせる。
ではどちらに住むのが良いのか、そんなものはあなた次第でどこでもいいというのが著者の答えでございます。好きな時に好きなところへ行けばいいではないかと著者は言います。そんな自由は誰でも持っています。
移動できるかどうかは単に本人のマインド次第です。本人が移動したいと思えばできるし、できないと思い込んでいるならできません。都会は、コスパが良い、地方は安上がり、自由に好きな所に行きましょう。
それではここら辺でまとめておきましょう。
- これからは都会と地方どちらに住むべきか、結論は実際に自分で住んでみてその上で好きな方に住めばよい。住んでみないと分からないことが多いので一度は地元を離れよう。
- 都会の暮らしは様々な時間を節約するための環境が整っているのでコスパが良い、地方の暮らしは生活コストを抑えられるし、テレワークで地方に住んで東京水準の給料をもらうこともできる、というメリットがある。
都会は、コスパが良い、地方は安上がり、自由に好きなところに行きましょう。
これからの学びとお金
ラストでは、これから私たちは何を学び、お金とどう向き合っていけばいいのか、ということを考えていきましょう。
さて、これからの時代はどんなスキルを身につけておくべきなのでしょうか。
これからはスキルがないと生きていけない時代だ、なんて言われていますから、それはどんなスキルを身につければいいのかということは誰もが関心を持つことでしょう。
プログラマーは腕次第で高収入を得られそうだから、プログラミングでしょうか。
お金の事で悩んでいる人が増えそうだからファイナンシャルプランナーの資格でしょうか。英語は最低限 TOEIC 何点ぐらいはないとグローバル時代にはついていけないだとか、●●の資格は狙い目だ、とかそんな情報が世の中にはあふれていますよね。
それに踊らされてスキルや資格をあさりまくるのは馬鹿らしいと著者はいいます。資格を取るのが趣味なら別として、将来性があるかどうかで資格を取ろうとするのは浅はかです。
将来性でスキル習得に励んでも無駄であると著者は断言しますだって10年後どうなるかなんて誰にも分からないからであります。
1年後にどうなるかだってこんなにわからない世の中です。スキルがとか視覚化がとか、そこから考えようとするからおかしなことになってしまうんです。
好きなことがあったらスキルなど自然に身に付いていくものなんです。だから、結論は1年で社会は激変する。求められるスキルも変わる。だから、やりたいことをやれということになります。
例えば、最近流行りの動画編集ですがはじめのうちはカットを適当につなぎ合わせていくだけでしょう。けれど、もしその作業が面白いと感じればあなたはひと工夫したくなるはずです。
場面転換のエフェクトに凝ってみたり、サウンドを入れるタイミングを変えてみたり、ストーリーを効果的に見せるためにシーンを入れ替えてみたり、あれこれ試したくなるでしょう。
そういうことを繰り返しているうちに気づくと動画編集のスキルは上達しているんです。
どうしてもイメージ通りに仕上がらないというのならネットに溢れている他人の作品を参考にしたり、映画を見たりテキスト教材を調べることだってできます。
ここでは動画編集を例に挙げましたが、しばらく続けても動画編集が面白いと思えない人だっているでしょう。そういう人も別の何かにハマるでしょう。最初にこういうスキルを学ぶなどと考えてもしょうがないんです。
プログラミングでも同じことが言えます。将来有望そうだからと、とりあえずプログラミングの学校に行って先生に言われた通り演習問題をこなしてみる。基本的な内容を教わる。そして、「では作りたいものを作ってみましょう」と先生に言われてパタッと手が止まる。
自分は何を作りたいのか頭でっかちな動機を最初に設定したところで、それは推進力にはなりえません。最初にあるべきは理屈ではない興味・関心でございます。
結局1年で社会は激減します。求められるスキルも変わります。だから自分の興味や関心に従ってやりたいことをやるべきなんです。そして、次に重要なことはひたすら情報を浴びるということでございます。
情報リテラシーを身につけるということでございます。
まずは何からどうやって学べばいいんですか、と聞いてくる人に対し著者は答えはあなたの手元にあると言います。それはスマホという最強のツールです。スマホを使えば情報はいくらでも手に入れることができます。
多くの人は情報を入手して活用するということを誤解しております。あまり知られていないとっておきの情報がどこかに存在しているとあなたは思っていないでしょうか。
そういう人間は一攫千金を狙える投資手法だとかすぐに痩せられるサプリメントだとかの情報にすぐに踊らされて有り金を巻き上げられてしまいます。
情報を入手して活用するというのはとっておきの秘密の情報を見つけることではない、ということをまず押さえておいてください。
そして、情報を活かせるようになるために必要なのは莫大な量の情報を浴びることでございます。情報のソースや質は問いません。あらゆるジャンルの情報をシャワーのように浴びることで受け手の脳が変化していくんです。
たくさんの情報を取り入れるうちに脳の回路が組み変わり、これまではできなかった高度な判断をすばやく行えるようになっていきます。
最初のうちは3と5ではどちらが大きいか、といった程度の問題しか分からない脳みそも、より複雑で抽象的な物事を判断できるように変化していきます。
それこそ情報を取り入れることの意味です。情報自体に意味があるというより高度な判断を行う脳を作るために情報が必要なんです。
たくさんの情報を脳にインプットするという脳の筋トレを行うんです。これを聞いている皆さんは行動することが最も大切であるという主張をどこかで聞いたことあるかと思うんです。
実は行動できるかどうかも情報にかかっていると著者は言います。すぐに行動できるかどうかもつまるところは情報の差なんです。
情報を普段から取り入れている人は物事の判断が早いんです。解決しなければならない問題があってもこれとあれを組み合わせればできそうだな、とか似たようなニュースを見た記憶があるという感覚が持てるんです。
この感覚をもとにすぐに動き出すことができます。情報を取り入れる習慣がない人はこれができないんですよ。何から手をつけていいかわからず、どうしようと悩んでいるだけで時間が過ぎていきます。やる気が行動力になどという曖昧な概念はどうでも良いんです。
行動するために必要なのは情報を取り入れることだけです。変化が加速し続けている時代にあって情報はここまで取り入れたら完了であるというゴールはありません。
取り入れた情報はあっという間に陳腐化していきます。次々に新しい技術が生まれ常識も塗り変わっていきます。ですから絶えず日々情報のシャワーを浴び続けましょう。あらゆるジャンルの情報を浴びることで脳は高度化していくんです。
さて、ではここでどこから情報を得るべきかということについても少し触れておきましょう。
集団として最悪なのはテレビでございます。YouTube は時間や場所の制約について言えばテレビよりマシでございます。そして密度の高い情報ソースとしてはやはり本があります。
一つのトピックについて論理立てて書かれた本は今の時代でも価値があります。ただし、それでも一冊の本を読むには時間がかかります。ですから書籍の要約サイトや要約アプリを使えば大まかな内容を圧倒的に短い時間で取り入れることができます。
要約を読んで気になった本だけをきちんと読むようにしたほうがはるかに効率的である、と著者は言っています。
さて、ここまでで求められるスキルはどんどん変わるから、やりたいことをやれ、そして情報を浴び続けなさい、ということを解説してきました。
次は先ほどの情報の話に関連してお金についても知っておくべき情報があるのでそれを解説していきたいと思います。
お金に関する情報が不足しているとこれをやったら儲かりますよ、という安易な詐欺に引っかかりお金を失ってしまうでしょう。また株など力を出してお金を失ってしまうでしょう。
ここで覚えておいてほしい大切な情報は金儲け目的の株はやるなということでございます。その理由はどんなに大きな企業であっても、いつどうなるかわからないということ。そして、株は所詮ギャンブルなので貧乏人が手を出しても勝てないということでございます。
どんなにぐんぐん勢力を拡大している企業であっても確実に成長し続ける企業なんていうものは存在しません。どんなに安定しているように見える企業であっても環境変化によってはあっという間に消えてしまうということはざらです。
それは歴史が証明しています。1991年には世界最大の航空会社だったパンアメリカン航空が経営破綻しました。2001年にはアメリカ最大のエネルギー供給会社のエンロンが粉飾決済をきっかけに破綻しました。
21世紀初頭のドットコムバブル崩壊では豪華なオフィスを構えていたItベンチャーが軒並み倒産しました。
どんなプレイヤーもうまくいくことがあれば、そうでない時もあります。確かに伸び盛りでヒト・モノ・カネがどんどん流れ込んでいる業界に投資して儲けるというのは不可能ではないんですが、それがいつまで続くかは誰にも分かりません。
こうすれば絶対に儲かる、なんて断言する人間やメディアは詐欺師であると思っておいた方がいいです。
未来が確実に予測できるなどという人間を信じると痛い目にあってしまいます。株取引などで儲けられる可能性が高いのはもうすでに十分金持ちになった人間くらいのものである、と著者は言います。
金持ちは別に全財産を株につぎ込んだりしません。擦っても痛くない金を上がる可能性が高い、と思う金融商品につぎ込んでいるだけです。儲けるにはどうすればいいですか、などということを他人に聞いているような貧乏人が手を出すものではありません。
株は所詮ギャンブルなんです。では、まとめておきましょうか。
- これからの時代はどんなスキルを身につけておくべきか、結論は1年で社会は激変する。求められるスキルも変わる。だから、やりたいことをやれ。将来性でスキル習得に励んでも無駄である。
- ひたすら情報を浴びよう。情報を活かせるようになるために必要なのは莫大な量の情報を浴びることです。たくさんの情報を取り入れるうちに脳の回路が組み変わり、これまではできなかった高度な判断をすばやく行えるようになって行きます。すぐに行動できるかどうかも情報次第でございます。
- 株は所詮ギャンブルです。儲けるにはどうすればいいですか、などということを他人に聞いているような貧乏人が手を出すものではない。
さていかがでしたでしょうか。
皆様本日は私たちがこれからどう生きていけばいいのかということをテーマに語ってきました非常に情報密度が濃い素晴らしい一冊でしたのでぜひ一度、手にとって読んでみることをおすすめします。