株、FX、投資信託、ロボアドバイザーと投資の種類は数多くありますが、その中の一つにワイン投資というものがあります。
ワインへの投資、と聞いてもなんとなくイメージがつかみづらいかもしれませんが、ワイン投資はヨーロッパでは歴史のある投資です。
欧米ではワインに資産価値が認められ、担保として利用される事例もあるほどです。
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日本ではあまりなじみのないワイン投資ですが、現物に投資するという点で他の投資にはない魅力もあります。
この記事ではワイン投資について、解説していきます。
ワイン投資とは?
ワイン投資とは主に熟成前の若いワインを購入し、長期保有する事で時間をかけて熟成させ、希少性が増してからワインを売却する事で利益を得るのを目的に行う投資です。
日本ではあまりなじみのない投資の為、ワイン投資を始めて聞くという人も少なくないでしょういでしょう。
ワインといえば飲み物です。そんなワインに投資をして意味があるのか?という点に疑問を感じるかもしれません。
ワインにはヴィンテージ(生産年)があり、同じヴィンテージのワインは2度と作られないという特徴があります。
2018年のワインは2018年にしか生産されないのです。
また、質の良いワインは生産される数に限りがあり、有名なロマネ・コンティなどは年間約6,000本程度しか作られません。
ヴィンテージと生産数、この2点からワインは高い希少性を持ちます。
そして、ワインは飲めば消費される為、残ったワインの希少性はより高くなっていきます。
さらに、全てのワインに言えるわけではありませんが、ワインは長期熟成する事で味が良くなっていきます。
若いワインを購入し、長期保有しておけば質の良いワインを生み出す事にもつながるのです。
- 数に限りがある
- 時がたつほどに希少性が増す
- 時間が経つ事に熟成されていく
この3点から、ワインには高い資産価値があるのです。
そして、ワインには強い需要も存在します。
先ほど例に挙げたロマネ・コンティは1本買うのに最低100万円かかるといわれていますが、それでもこのワインを求める人が大勢いるのです。
高い需要と希少性、この2点がワイン投資を成り立たせています。
ワイン投資は現物投資
株やFXなどの他の投資とワイン投資との最大の違いが、ワイン投資は実物投資であるという点です。
株を購入しても、それを自分の手に取って触れる事は出来ません。
株は基本的に権利を購入するだけですから、手に取れる形では何も受け取る事が出来ません。
しかし、ワイン投資ではワインという実物に投資します。
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現物がある為、ワイン投資では購入したワインを手に取る事が可能ですし、なにより買ったワインを自分で飲むことも可能です。
ワイン投資は長期投資
ワイン投資は長期保有が前提になり、掘り出し物を見つけてすぐに転売、というような投資法ではありません。
前述のように、ワインは消費される事で希少性が増していくという特徴があります。
また、ワインは適切に保管すれば熟成され、味が良くなっていくという特徴もあります。
現物を保有すれば、時と共に劣化していくのが普通です。
ワインの原料であるブドウをそのまま保有していれば、時間の経過とともに腐敗し、価値はなくなってしまいます。
ですが、ワインの場合、長期保有し熟成される事で価値が大きくなっていくのです。
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金やダイヤモンドなどは劣化がない事から、価値の保存手段として非常に有効ですが、ワインでは価値が保存されるだけは無く高まっていくのです。
希少性の増加、味の熟成というメリットを生かすためにもワイン投資は長期投資が前提になります。
ワイン投資の方法は2種類
ワインに投資する方法は2つです。
- ワインの現物を購入する
- ワインファンドに出資する
現物投資ではワインの現物を自分で購入します。
投資のやり方に関してはワインを買うだけとシンプルですが、ワインの選定、保管、売却を全て自分で行う必要があります。
ワインファンドへの出資はお金を投資する事で、ワインでの資産運用をファンドに委託する事が可能です。
ファンドの場合、投資の実務を自分でやる必要がないのがメリットですが、現在日本国内にワインファンドは存在しません。
その為、ワインファンドに出資するのなら海外のワインファンドを利用するしか選択肢がありません。
ワインの現物投資の場合、ベリー・ブラザーズ&ラッドという英国王室御用達のワイン商を利用すれば、ワイン選定のアドバイスを受ける事が出来、ワインの保管を委託する事も可能です。
ワイン投資の仕組み
ワイン投資で利益を出すには、ワインの価値が上がる仕組みをしっかり理解しておく必要があります。
ワインの価値を決める要素は下記の5点です。
- 銘柄
- ヴィンテージ
- 生産者
- 需要
- 生産量
銘柄
ワインにはロマネ・コンティ、シャンベルタンなどの銘柄が存在し、人気の銘柄は驚くような高額で取引されています。
参考までにいくつかのワイン銘柄を見てみると
- ロマネ・コンティ:164万円
- シャンベルタン:42万円
- ル・パン29万円
という価格がついています。(ヴィンテージを考慮しない平均価格)
価値が高く、投資に値するのはこのような人気の高い銘柄のワインです。
知名度の低いワインでは購入しても値上がりにはあまり期待は出来ません。
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ワイン投資では良いものを若いうちに購入し、さらに良くなってから売却するというのが重要です。
ヴィンテージ
ヴィンテージとはワインの原料となったブドウの収穫年の事を言います。
ワインの原料であるブドウは農作物であり、その年の天候などの気象条件・環境により品質に差が出ます。
そのブドウからつくられるワインにも品質は影響し、同じ銘柄のワインであっても、ヴィンテージの違いによってワインの価格が異なります。
出来良い年(ヴィンテージ)のワインは高く評価されて高値がつきます。
評価の高いヴィンテージのワインは人気になり高値で取引され、欲しい人がより増加します。
人気のヴィンテージワインはよく消費され、それによって残るワインの希少性が高まります。
ワイン投資の理想は人気の出るヴィンテージワインを若いうちに購入しておく事です。
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どのヴィンテージが良いワインになるかは専門的な知識が重要になる為、余程ワインに詳しい人でもない限り、ワインの選定には専門家の協力が必要になるでしょう。
生産者
ワイン投資では誰が作ったのか、という点も重視され、有名なワイン製作者のワインは高額で取引されます。
ワイン生産者の中で高名な故アンリ・ジャイエ氏の手によるワインがオークションに出品され、1,064本のワインが総額40億円で落札された、という例もあります。
アンリ・ジャイエ氏はすでに故人となっており、氏の造るワインが2度と手に入らないという理由からもこの高額入札につながったのでしょう。
それにしても、ワインに40億円というのはすごい額です。
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高級ワインはハンドメイド品であり、愛好家の中にはいくら出してでも手に入れたいという需要があるのです。
ワインの需要の増加
ワインはヨーロッパから広がった嗜好品ですが、今では世界中の人がワインをたしなむようになっています。
日本でも、ワインの需要は年々広がっています。また、お金持ちになるとワインを好むようになるという傾向が世界的に存在します。
2011年にはワインバブルがありましたが、この時の立役者も中国の富裕層がワインを大量に買うようになったのが原因といわれています。
今後、インドなど新興国がより豊かになっていけば、ワインの需要がさらに増し、価値が上がっていく事になるでしょう。
ワインは生産量が限らており希少性が高い
普通に考えると、需要が増したのならその分生産量が増える為、ワインの価格は対して上がらないのでは?とも考えられそうです。
ですが、2つの理由からワインの希少性は保たれます。
一つは、高品質のワインを作るのには非常に手間がかかる為、増やそうにも増やせないという点です。
良いワインを作るには原料であるブドウを一房一房大切に育てる事が必要です。
高級ワインはハンドメイド品であり、量産されるようなものではないのです。
さらに、ワイン生産で有名なフランスでは法でワインの品質が管理され、ワインを量産するような環境にありません。
国家の政策として、ワインの品質が保たれているのです。
この2つの理由から、ワインの希少性が保たれています。
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高級なワインは需要があるからといって量産されるようなものではなく、簡単に希少性が失われたりはしないのです。
ワインは投資に向く仕組みが出来上がっている
数に限りがあり、長期間保管する事で価値が高まり、時間が経つ事に消費されてさらに希少性が高まる。
この一連の流れから、ワインには投資に値する価値が生まれています。
希少性は政策と環境面から確かであり、保管する事での価値減少も保管に気をつければ問題なくおこなえ、文化に根付いた需要がある、とワイン投資は仕組みとして出来上がっているのです。
ワイン投資は儲かる?利回りは?
ワイン投資の利回りは購入したワインによって大きく異なります。
誰でも1度は耳にした事があるロマネ・コンティですが、このワインの40年前の価格は5万円でした。
しかし、現在ロマネ・コンティの価格は安いヴィンテージでも1本100万円を超えています。実に40年で25倍の上昇です。
この例はヴィンテージを考慮せず、日本での購入という条件ですが、それでもワインに大きな値動きがある事が分かります。
また、ベリー・ブラザーズ&ラッドによると、ワインの過去25年間の平均利回りは15%との事です。
投資信託のリターンが5%程度と考えると、ワイン投資の利回りは非常に良いといえるでしょう。
しかし、そうはいってもこれは大成功の例です。すべてのワインがこのように値上がりするわけではありません。
ワイン投資の注意点
年平均15%のリターンというのをみると、ワイン投資は非常に魅力的に見えます。
今すぐにでも投資を始めたいところですが、ワイン投資には注意点も多くあります。
- 投資資金は100万円からが一般的
- 手数料が高い
- 流動性が低い
ワイン投資は資金のかかる投資です。有望なワインを購入しようと思えば、最低でも資金は100万円程は欲しいところです。
また、ワイン投資には手数料がかかり、購入時や売却時、保管にコストがかかります。
流動性の低さも問題になります。ワインの売買の本場は欧米で、日本で気軽にワインを売るというわけにはいきません。
ただワインを売却するというだけならそう難しくはありませんが、適正な値をつけてもらうという点が難しくなります。
高価なワインの取引になれば、売り手を見つける事も難しくなるでしょう。
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年15%の利回りが得られる可能性があるというのは魅力ですが、ワイン投資で現実的に儲ける為にはかなり高いハードルがあります。
また、くどいようですが、ワイン投資の利回りは15%が保証されるわけではありません。
ワイン投資のメリット
利回り以外にも、ワイン投資には下記ののメリットが存在します。
ワイン投資のメリット
- インフレに強い
- 不況に耐性がある
- 価値が0になる可能性が低い
ワインはインフレに強い
ワイン投資は現物のワインを購入する為、インフレに強いのが特徴です。
例えばですが、日本で激しいインフレが起き、ジュース1本買うのに1万円が必要になったとします。
もし、資産を全て貯金で持っていれば、この状況は大ダメージです。
お金の価値が100分に1になれば、資産が100分の1になったのと同義です。
ですが、この状況で資産の1部をワインで所有していた場合はどうなるでしょうか?
モノの値段が100倍になっているのなら、100万円で買ったワインを手放す場合、100倍の1億円で売れる可能性があります。
もちろんこう上手くワインが売れるかはわかりませんが、少なくとも買い値より高い値段で売れる可能性は非常に高いです。
ワインを現物で保有していれば、資産を全て現金で保有しているよりもインフレによる資産の減少を防ぐ事が可能になります。
ワインの場合、日本以外の国でも需要がある為、地理的なリスクの分散にもなります。
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ワイン投資には、インフレ対策という点でも効果があるのです。
ワイン投資は不況に耐性がある
株式投資や投資信託などの長期投資は、景気が悪くなると運用成績が悪化します。
不景気の時でも投資で利益を上げる事は不可能ではありませんが、やはり難しいというのが現実でしょう。
不況時は株や投資信託の価値は目減りしてしまいますが、ワインはその希少性から影響を受けづらいのが特徴です。
ワイン愛好家は不景気になったからといって急にいなくなったりはしません。
ワイン愛好家が生活に根付いたワインの消費を急にやめるという事もないでしょう。
不況時でもワインの需要は無くならい為、ワインの資産価値はそこまで大きく下がらないのです。
しかし、そうはいっても、これは他の投資と比べればの話です。
景気が悪くなれば当然消費は落ち込みます。需要が減れば価格も下がります。
ワインもこの流れからは逃れられない為、過度の期待は禁物です。
ワインは価値が0にならない
株に投資していると、企業の倒産により株の価値が0になる、というリスクが存在します。
1夜にして株の資産価値が0に、と考えると非常に恐ろしいものですが、ワイン投資ではこのリスクが非常に低いです。
ワインは伝統的な飲み物であり、欧米を中心に深く文化に根付いた飲み物です。
今後ワインが一切飲まれなくなるという事態は考えづらく、ワインの価値が0になるというリスクは非常に低いのものといえるでしょう。
ただし、これはワイン自体の価値についてです。
範囲を絞ってみれば、特定の銘柄やヴィンテージの人気が下がったり無くなったりというリスクが0ではない点に注意が必要です。
ワイン投資は分散投資の対象として有効
ワイン投資は、これ一つの投資としてみるとそれほど魅力的とは言えません。
初期資金が大きく必要な事。長期投資でありながら配当金の類に期待出来ない事。
大きなリターンが期待できる一方でリスクも大きく敷居も高いのがワイン投資の特徴です。
ワイン投資だけで資産運用を考えるのは非常に難しいといえるでしょう。
しかし、分散投資の一つとして考えると、ワイン投資は有望な投資先になります。
- 株などとの相関性がそれほど高くない
- ワイン投資は現物投資である為インフレに強い
- 世界中に愛好家がいる為地理的なリスクの分散にもなる
この3つの理由から、リスク分散の為の投資先としてはワイン投資は魅力のある投資になります。
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投資の一部をワイン投資に回しておくのは悪くない選択といえるでしょう。
ワイン投資のデメリット
ワイン投資にはデメリットも存在します。
- 保管が難しい
- 資金が必要
- 詐欺が多い
ワインはしっかり保管しないと価値が下がる
ワインは長期保管し、熟成させることで味が良くなっていきます。
しかし、ワインを熟成させるには適切な環境で保管する事が必要になります。
- 光の届かない暗い場所に置く
- 温度15℃を保つ事
- 湿度を65から80%程度に維持する事
- 振動を与えない
ワインを適当に保管するには上記のような条件が必要です。
せっかく希少価値のある人気のヴィンテージワインでも、保管状態が悪く味が落ちていては良い値はつきません。
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ワインを個人が適切に5年10年保管するのは簡単ではありません。ワインの保管は外部に委託するのが賢明でしょう。
ワイン投資には資金が必要
残念ながらワイン投資は低資金で気軽に始められる投資ではありません。
ワイン投資で利益を上げるには、人気のある需要の高いワインを選んで購入する必要があります。
購入するワインはどれでもいいというわけではない為、購入資金はそれなりに必要になります。
ワインの選定に専門家の力を借りる場合、当然その為の費用も必要になります。
ワイン投資は最低100万円から、と考える方がいいでしょう。
もっと安く始める事も不可能ではありませんが、現実的に大きめの資金がかかるという認識が必要です。
ワインファンドに投資する場合も、最低資金は200から300万円は必要になってしまいます。
ワインには偽物が多い
投資用ワインを購入する場合、詐欺に注意が必要です。
市場に出回っているワインの中には偽物が多く流通しているといわれています。
上記の記事によると、世界のワインの5本に1本は偽物だとの事。しかも、5本に1本という数字は控えめに見ての数字という事です。
ワインの真贋の判定は素人には難しく、信頼できる相手から購入しないと偽物をつかまされる可能性が高いのです。
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投資用ワインを購入する場合は専門家のアドバイスを受ける、信頼出来る販売元から購入するなどの対策が重要です。
ワイン投資の儲け方
ワイン投資が儲かる、利回りが良いという評判だけで投資をするのは良くありません。
ワイン投資に限らずですが、よく考えずにした投資が良い結果に結びつく事はマレです。
特に、他人が儲けているから、儲かるらしいという噂につられて投資をすると大抵は損に終わってしまいます。
そうならない為に、ワイン投資で重要な点を確認しておきましょう。
押さえておきたいワイン投資のポイント
- 需要のあるワインを購入する
- 適切に保管する
- 高く売れる所で売却する
需要のあるワインを購入する
ワイン投資で重要になるのは需要が高く、いくら出してでも手に入れたい、そう思う人の多いワインを購入しておくという点です。
スーパーで1本1,000円で買えるようなワインを高値で欲しがる人はいません。投資に値するワインは希少性があり、質が良いワインです。
希少性、需要、長期熟成による価値上昇。この3点を満たすワインを購入するとなると、基本通り良質なワインを若いうちに購入するのが良いでしょう。
とはいっても実際に投資用のワインを選ぶのは難しく、余程自分のワイン鑑定眼に自信がない限りは専門家のアドバイスを求める事が重要になるでしょう。
ワインには偽物も多い為、選定には十分な注意を払いましょう。
ワインの購入時は1本という単位ではなくフルケースで買った方が売る際に有利になります。
資金はかかりますが、ワインを買う際にはフルケースで買った方が良いでしょう。
保管方法
ワインを保管する際には、なるべく動かさないという事も重要になります。
これはワインの質の維持という点だけでなく、信頼性というという問題も絡んできます。
前述のようにワインは偽物が多く出回っており、ワインを売る時は真贋の証明が重要になります。
個人が自分で保管しているワインを売り出す場合、たとえ保管方法が良く味の劣化がなかったとしても、ワインの真贋の証明という点では不利です。
買い手からすれば、そのワインが本物と証明するものは売り手であるあなた以外に何もありません。
購入を信頼出来る業者から行い、買ったワインの保管まで委託すれば、信頼性の証明はその業者が担ってくれます。
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ワインの信頼性という点からも、ワインの管理は信頼出来る業者に委託した方が良いでしょう。
何度も転売されているようなワインは取引のどこかで偽物にすり替えられている可能性もあり、売却時には不利な要素となってしまいます。
ワインの売り方
ワイン投資ではワインを売りたいと思っても、株のように簡単に処分するというわけにはいきません。
ワインのマーケットの主戦場は欧米であり、投資用ワインの取引は高額になる為、買い手がすぐに現れるとは限らないのです。
ワインを実際に売りに出す場合、方法は主に3つあります。
- 買い取りに出す
- 個別に売る
- オークションに出す
ワインを含む酒類の買い取りをしている業者に鑑定・買い取りを依頼する事は可能です。
酒類の買い取り業者はそれなりにあり、買い取り先探しには苦労しません。
しかし、実際にどれぐらいの価格でワインを買い取ってもらえるかは鑑定してもらわなければ分かりません。
ワインを愛好家に個別に売る事も不可能ではないでしょうが、この場合は人脈などが重要になるでしょう。
日本ではワインの売却に税金がかかる事にも注意が必要です。
ワインを一番高値で売れる可能性があるのはオークションになるでしょう。
オークションの場合、出品したワインの質によっては競りにより市場価格より高値で落札される可能性があります。
身近な例でいえばヤフーオークションに出品する事も可能ですが、ここで適正な値が付くかはあやしいものです。
ワインを適正に評価してもらう為、愛好家の集まるオークションに出品したいところですが、ワインオークションの本場は海外になり、外国語の知識や為替差益を考慮して売りに出す必要があります。
どの方法でワインを売却するにしても、保存状態が重要になります。
まとめ
ワイン投資は日本ではメジャーな投資ではないだけに実践は中々難しいものがあります。一方で面白い投資である事も事実でしょう。
ワイン投資に向くのは、それなりに資産を持ち、分散投資の一環として現物投資を考えている人になります。
資金が必要であり、保管方法なども考慮する必要がある事から、ただワインが好きだからというだけでワイン投資を考えるのは難しいといえるでしょう。
長期投資が前提な為、すぐに利益を出したいという人にもワイン投資は向いていません。
また、ワイン投資だけで資産運用を考えるというのも流動性などの理由から合理的とは言えません。
他の投資と違い現物投資である事、インフレ耐性などの他の投資にはないメリットがある事から分散投資先の一つとして考えるのがワイン投資での成功につながるでしょう。