今回は、ひろゆきさんの"1%"の努力を要約して行きます。
冒頭でひろゆきさんはとても面白い話をされているのです。アリの巣を観察すると大きく分けて2つのタイプに分かれる。
働きアリと働かないアリである。働きアリは任された仕事を一生懸命にこなす。巣を掃除し餌を運び、せっせと働く。
一方、働かないアリはダラダラと何もせず過ごしたままにふらふらと外を出歩く。サボっているように見えてたまに馬鹿でかい餌を見つけて巣に戻って報告する。
それを他のアリたちが運んでくれる。そんな働かないアリであれと。働かないアリのようにお金や時間にとらわれない状態になるとチャンスが見えるようになるのだと。
まさしくサボる才能があるかどうかが問われているのです。
2時間でやるべきことを1時間で終わらせて1時間余らせること。さらには30分で終わらせることはできないかと考え続けること。どうすればもっと楽ができるかを工夫し常に考え続けること。
この本ではあなたにサボる才能があるかを試し、それを磨いていくための話がふんだんに盛り込まれております。
その目的はただ一つで、死ぬための幸せの総量を増やすためでございます。
ひろゆきさんはこれまでレールを外れる人生を歩んできました。就職氷河期で就職せずにインターネットにどっぷりの生活。
ところが2chで成功し、ニコニコ動画で成功し、努力をしない努力を極めて今ひろゆきさんはフランスのパリで余生みたいな生活を送っております。
ひろゆきさんに必要だったのはお金や時間ではない、思考でした。工夫を取り入れやり方を変えられること、暇を追求し何かをやりたくなること。
つまり、自分の頭で考えるということが大事だったのです。
そんなひろゆきさんからのアドバイスです。
- スケジュールを埋めるな、余白を作れ
- 両手を塞ぐな、片手を開けよ
頑張ればなんとかなると思っている人は甘いです。
努力でなんとかなると思ってる人はいやり方を変えません。ではどうやってそのやり方を変えていけばいいのか。
成功率を上げる方法
まず最初に絶対に覚えておかなければならないのは、「最小の努力で最大の成果を上げることがその人の生産性となる」ということでございます。
そして、いくらか体で頑張ったとしても大事なのは結果であるということです。
世の中には「結果が全てじゃないよ」とか「たとえ失敗したとしても、その経験は自分の糧になるから失敗にも意味がある」という人がおります。
しかし、ここではっきりさせておかなければなりません。
「結果がすべてである」
いくら努力したとか何千冊本を読んだとかそんなのは関係ない。世の中は結果でしか評価しない。成功した人の歴史を振り返ってその過程を褒め称えることはあるが、失敗したものの歴史は語られることはない。結果がすべてである。このことを肝に銘じておかなければなりません。
そして、結果を出して最後に得をする人になるにはどうすればいいかを常に考えなくてはなりません。最後に勝つにはどうしたらいいか、それを睨みながら常に出方を考えておかなければなりません。
ここでひろゆきさんのエピソード紹介いたしましょう。
例えば優秀なプログラマーを上から順に並べて言ってもひろゆきさんは上位には入りません。ひろゆきさんは元々あまり働く気もなくて引きこもりのようなタイプで好きなことをだらだらと続けてきました。
ただ、やっていたことがたまたまお金になりやすいことが多かったのです。だから、結果的に成功と言われてしまうだけです。ちょうどインターネットで広告携帯が生まれてビジネスとして回り始めた時代で2chにも広告が回ってくるようになりました。
ひろゆきさんよりも能力の高い優秀なプログラマーはたくさんいましたが、やっていることが儲からないから結果として評価されていない人はたくさんいるのです。
「社会はお金になるかどうかで人は評価を変える」
社会で天才と呼ばれるか変人と呼ばれるかを分けるものは出された成果物を社会がどれだけ受け入れたかによります。
ここで一つ考えてみましょうか。
あなたはペタンクを知っているでしょうか。ペタンクとは鉄のキューを砂場の上に投げてサークルの中心を狙うスポーツで主にフランスで行われております。
しかし、これが重要な事なんです。
もし、あなたがペタンクの能力がずば抜けていたとしても、日本にいる限りは食べていけないのです。なぜなら、ペタンクが日本でビジネスとして成立していないからです。
圧倒的な能力があってもその能力を評価する構造が社会にあるかどうかで天才か変人かは変わってきます。
彼にペタンクではなく、野球の能力が高ければもちろん食べていけるでしょう。それは野球という競技にビジネス構造があるからです。
中学生、高校生、男子に人気のスポーツは野球とサッカーとバスケですが日本ではバスケだけで食える人は極端に少ないです。
そういう意味では同じ新身体能力を発揮できるなら野球やサッカーに早めに移った方が食べていける可能性は高いのです。成功率を上げる方法とは自分の能力を見ながら社会のニーズに合わせていくことなのです。
結局どんなに綺麗事を言っても僕たちは金を稼がなくては生きていけません。ですから社会のニーズに合わせていけるかは極めて重要です。
そして、それは能力値の絶対的な高さとはまた別の話なんです。ですから、まず安定収入を稼ぐ本業においては、自分の能力を睨みながら社会のニーズに合わせていくことが必要です。
よく仕事で自己実現したいとか仕事で好きなことをやりたいという人がいますが、それは趣味でやれば良いのです。仕事は仕事、趣味は趣味と切り分けて考えることが必要です。
仕事は生活費を稼ぐ為だと割り切って別にそんなに好きではないが社会的なニーズのあることをやる、そして一方でプライベートの時間で自分が本当にやりたい好きなことを追求する、このような生き方でも十分に幸福度は高いはずです。
むしろ、あまりやりたくない仕事をしているからこそプライベートの時間でやる本当に好きなことの時間が輝くのです。四六時中好きなことをやっているといずれそれに飽きてしまうでしょう。
やりたくないことがあるからこそ、やりたいことが本当に楽しめるようになるという考え方もあるのです。
そして、よく何歳までに自分の夢を叶えたいとか、好きなことで生きていくために30歳までに目を出したいという人がいますが、そういう人は30を過ぎたら夢を諦めて普通に働くという道を選ぶのでしょう。
しかしです。よよく考えてください好きなことを続けられない理由は何ですか。それはお金がないからでございます。
売れないミュージシャンがずっと音楽を続けられないのはお金がないからです。
ですから本業のあまりやりたくないことであっても、そこでしっかりと生活費を稼げているのならば何歳になっても夢は追えるし、一生かけて好きなことを追求できるのです。
ですから社会のニーズに合わせた本業で安定収入を稼ぐこと。これが極めて重要なことになってきます。
あなたが好きな事を一生するために重要なことです。
例えば、アンパンマンの作者、やなせさんは60歳を過ぎてからはアンパンマンを書いて大成功しました。このように本業で安定収入を稼ぎながら好きなことをずっと続けて夢を追い続けているといつか花開くかもしれません。
夢を追う時間が長ければ長いほど花開く可能性も高まるでしょう。何歳になっても夢を追えばいい。
そして、例えば50歳で漫画家として売れたら、本業を止めて漫画家1本に絞って好きなことで金を稼いでいけば良いのです。
- 過程で頑張ったとしても大事なのは結果である
- 成功率を上げる方法は自分の能力を睨みながら、社会のニーズに合わせていくこと
- 自分の今やっていることを評価する構造が社会にあるか?自分の今やっていることはビジネスとして成立するのか?を考えよう。
- 仕事は仕事、趣味は趣味と切り分けて考え、仕事は生活費を稼ぐ為だと割り切って、そんなに好きではないが社会的なニーズのあることをやって安定収入さえ稼げれば夢は一生追求できる
競争のいらないところに張る
ひろゆきさんは今まで頑張ってきたわけではないし、天才タイプではないけれど社会的な成功を収めているわけだから本書のタイトルのように多少の努力、すなわち1%の努力はしたそうです。
例えば、色々なことに首を突っ込むことや自分の勝てそうな場所を選ぶことは得意だったそうです。では、ここからは1%の努力の本質についての話をいたしましょう。
例えば、仮想通貨バブルの前に仮想通貨を買っていた人は何か特別な努力をしていると思いますか?
皆様はっきり言ってしまえば何も頑張ってはいないです。なんとなく買っていたものがたまたま高く売れただけでそこには何の努力もありません。
社会ではよく何かを成し遂げる時、どう頑張ったかが100%必要であると認識されがちです。
しかし、それは真実なのでしょうか。それはたまたま日本で生まれたから、ソマリアに生まれるよりも楽であるというレベルの話で努力で変わる部分は実はものすごく少ないのです。
頑張りによって全てを変えられる、努力が報われる社会であればもっと優秀な人が出てきて日本は良い状態に変わっていたはずです。
しかし、そうはなっていません。それなのになぜ世の中には努力神話があるのでしょうか。それはごく一部だけ努力するという才能を持った人がいるからです。
その才能があればあらゆる強壮に立ち向かうことができ、それを突破し、次第に勝つことに慣れていきます。
受験競争を勝ち抜いて東大に入ったり、弁護士や公認会計士などの難関資格を取ることができたり、一部上場企業に入ったりすることができるでしょう。
それもこれも努力できる才能があるからです。そして、ひろゆきさんにはその才能がないそうです。
努力できる才能がなければ、いくら頑張っても正攻法では彼らには勝てない、何かを成し遂げるために頑張らなければいけない場所を選んだ時点でちょっと頑張っただけでうまくいってしまう人に本気を出されたらすぐに先を越されてしまいます。
正面突破の方法だとハンデのついた100m走をやらされているようなもので絶対に勝つことができません。
だから、自分にとって頑張らなくても結果が出る場所に行った方が絶対に上手くいきます。
逆説的な話ですが、それが真理です。つまり大事なのは競争のいらないところに張るという考え方でございます。
例えば、金持ちと結婚すれば楽な生活ができると思う人がいます。婚活パーティーで頑張ってしまうようなタイプです。
金持ちと結婚して楽をするのが目的だったのが、いつのまにか自分磨きを一生懸命する間違った努力に変わってしまうのです。
確かに、一部の人だけは確率的にうまくいきます。しかし、大多数が結婚できないことに変わりはありません。
努力は無駄になり、結局何も残りません。そういうことがこの世に五万とあるのです。
一部の人だけに努力できる才能があるから世の中に努力神話がはびこっているというのは、特に私は大学受験の時にこれを実感しました。
私は受験勉強はどう頑張っても1日6時間から7時間ぐらいしか集中できなかったのですが、周りを見渡すと1日なんと14時間連続で勉強できるやつとかが普通にいるんです。
疲れないのとか、辛くないよなんでそんなことできるのって聞くんですが、いや全然大丈夫だよみたいなことを言っていて、「ああこいつとは本当に持っているものが違うな」「こいつは圧倒的に努力できる才能があるんだな」と思いました。
もちろん、そいつは東大に行きましたが、こういう一部努力できる才能のある人が世の中には本当にいるので平気な顔して1日14時間勉強する奴がいるんです。
そういう努力できる才能を持った一部の人を取り上げて努力がすべてである努力すれば全て解決するといった努力信仰が生まれているわけです。
しかし、私たちはもう長年自分と付き合ってきて自分が努力できるタイプの人間かどうかしっかりとわかっているはずです。
もし自分が努力できるならしっかりと努力を継続して有名大学に行って一流企業で成績を出してこの資本主義社会を楽々と生きていけばいいかと思います。
しかし、自分は努力できないなと感じているタイプの人ならば、ひろゆきさんがおっしゃるように戦う場所を選ばなければなりません。
競争が発生するようなところには結局、努力ができる才能のある奴に絶対に勝てないのです。
向こうは生まれつきベンツに乗っていて、こっちはオンボロの軽自動車に乗っているようなものです。
そもそも乗っている車のエンジンが違うのだから、同じようなどちらが早くスピードが出せるかみたいな競争になってしまうと絶対に勝てないわけです。
同じようにどちらがより多く努力できるかみたいな競争に入ってしまったら絶対に勝てないのです。圧倒的な努力が必要なくても勝てる場所はどこかそれをしっかりと探すことが努力できる才能がない人が一番最初にやるべきことだと思います。
ひろゆきさんは今4ちゃんという英語圏のサイトを運営しております。2chと同じくアカウントがないのが特徴です。
多くのサイトはFacebookのようにアカウントを取得するタイプが主流です。アカウント制であれば1人1人確実にユーザーを増やしていくことができます。
そういうサービスを作りたい会社は世界中にたくさんあります。一方でみんなが匿名でダラダラ書き込むようなサービスはトラブルが起こりやすいし、行ってもしょうがないと思われております。
だから、その場所なら競争が少なくて自分でも勝てるとひろゆきさんは計算したのです。日本の人口が減る、ということは日本語を使う人も減るということですが英語圏は違います。
長期的に見ても英語を使う人がいなくなることは考えにくいので英語圏の匿名掲示板はダラダラと続けていけるのです。
ある程度規模が大きくなってしまえば何もしなくても回って行くので努力は必要ありません。そういう仕事の選び方をひろゆきさんはしてきたのです。
頑張って手に入れるという選択肢を選んだ瞬間にそれは絶対に他の人に抜かれる。先ほどの仮想通貨の例でいうと皆が怪しんでいる時に張っていた人が勝ち抜けて、儲かっている人を真似して後追いした人は儲かりませんでした。
これは大抵のビジネスにも似ている部分があります。儲かると分かった時点では遅い、逆に儲かってなさそう、誰もやっていないところにこそチャンスが転がっていたりします。
そこにかけてみるのが良いです。イチカバチカ全財産をかけるというのはお勧めしませんが、失敗しても痛くない程度に張っておくのが良いでしょう。
さて皆様この話を聞いてどう思いましたか、ひろゆきさんが2chや4ちゃんねるという競争が少なくて努力しなくても自分が勝てる場所を選んだように、私たちも自分が戦う場所をしっかりと見極めなくてはなりません。
自分に努力する才能があるのかないのかをしっかりと考えて、才能がないと認めたならば競争が入らない所に張ることが必要になってくるわけです。
このように、自分に努力できる才能があるかどうかを考えて努力しなくても成功できる場所を徹底的に探すことこそが、もっとも私と違ってを良くするべきところで、最もコスパが良い努力になります。
- 世の中に努力信仰がはびこっているのは、世の中にごく一部だけ努力できる才能のある人がいるからだ。
- 自分に努力する才能がないと分かったら、競争が発生する場所では絶対に努力できる才能がある人には勝てないので、競争が発生しない場所に張ろう。努力しなくても成功するような場所を探そう。戦う場所をしっかりと見極めよう。