
病気はなってしまってからではなく、ならないように予防することが大切です。
これは誰もが頭の中では分かっていながらもなかなか実行に移せない人が多いのが現実でしょう。
しかし、それでもやるべきです。うちは少し努力が必要かもしれませんが、それがあなたの人生に何十倍、何百倍ものメリットとなって返ってきます。
今回は、海風診療所院長である沼田光生先生の"脳神経外科医がすすめる1日1食で頭脳明晰"を解説していきます。
病気の予防と改善に1日1食
脳神経外科医である沼田先生は毎日休む間もなく働き続けておられました。
脳出血や脳梗塞などで搬送されてきた一刻を争う患者さんや、脳に悪性腫瘍ができてしまった患者さんの救済、治療に尽くす日々でした。
一命を取り止めて元気になる患者さんもいれば、残念ながら後遺症が残ってしまったり、救えなかった患者さんもいました。
そんな毎日を繰り返していくうちに段々と西洋医学に限界を感じるようになっていた。
果たしてこのやり方は正しいのだろうかと。西洋医学に対する疑問が湧くと共に脳外科医としてのモチベーションも下がってしまっていたという著者はとあるきっかけで病気の根本治療を目指すべく、東洋医学の考え方も学び取り入れることを始められたそうです。
東洋医学の考えは未病の段階で治療する。つまり、病気になる前に予防するということです。
それとは対照に病気になってから治療をするというのが西洋医学の考え方になります。
病気になってから病巣を叩いたり壊れた部分を必死に元に戻そうとするよりもそれらを未然に防ぐように対策をとる方が確かに懸命に見えます。
その方が安全ですし、病気の症状によって辛い思いや不安な思いをしなくても済みます。
そもそも予防するということは病気にならないために健康な状態を維持するということ。ですから、体にとって良いことなのです。病気を予防するために必要なことは一体何でしょうか。
それは当たり前の事ですが、食事をはじめとする生活習慣の改善になります。著者はまず食事の内容を改善するために病気の原因となり得る農薬、添加物、化学物質をできる限り体に入れない食事法を模索しました。
例えば、農薬使用の表記がある果物は買わないとか、原材料が書かれているラベルを見て添加物が多そうだったらやめるとか、油が酸化してそうな唐揚げは買わないとか、そのような行動は素晴らしいと思います。
しかし、残念ながら目の前の食品は体の毒になるうるのか、ならないのかいちいち考えていては最終的に何も買えなくなってしまいます。
「結局何を食べればいいんだ」そんなふうに感じてしまうでしょう。著者も同じ壁にぶち当たったそうです。
最終的に著者を作った答えは杏林予防医学研究所所長である山田豊文先生の言葉の中にありました。
"毒を入れたくないなら1日の食事を1食や2食抜けばよい。その分毒を取らなくて済む"
この毒とは添加物などのことを指しております。毒を入れたくないなら食べなければ良い。
現代社会ではどんなに意識をしていたとしても有害なものが体内に入るのを防ぐことは不可能であります。それならば毒をとる回数自体を減らせば良いというわけなのです。
体に良さそうな成分が入ったお茶を買って飲んでみたり、デトックス効果があると書かれているサプリを片っ端から試してみたりするといった行為は正直、優先事項ではないそうです。
病気にならないためにまずあなたが最初に始める最も効果的な方法は1日1食もしくは2食にすることです。
もちろん食事を一緒に減らせば何を食べても良いというわけではなく、体にとって有害な物質が多く含まれている製品を出来る限り選ばないことが重要です。
健康を脅かす3つの毒
特に次の3つは私たちの健康を脅かす毒であるということを頭に入れておきましょう。
- 精製糖質
- 人工物
- 有害金属
さてこれらを順番に説明していきましょう。
まずは1つ目の精製糖質から解説をしていきます。著者は健康法、ダイエット法として最近よく聞く極端な糖質制限には賛成しないとおっしゃっています。
糖質は体に必要な栄養素であるためです。しかし、現代人は糖質を過剰に摂取しております。
しかも、
- 白米
- パスタ
- うどん
- パン
- 白砂糖
- とうもろこし
から作られる果糖、ぶどう糖、液糖など生成された糖質があまりにも多く、多くの人がそれらを口にしないという日はないでしょう。
この精製糖質は血糖値を急激に上昇させるためインスリンが大量に分泌され、血糖値の乱高下を引き起こす原因となります。
この現象は年齢に関係なく体に大きな害をもたらします。具体的に言うと血管を傷つけ動脈硬化や糖尿病など様々な病気の原因になる。
そして、脳細胞にも悪影響が及ぶ。大量に分泌されたインスリンが糖を脂質として蓄積させ、肥満の原因になるなど、様々な害役が起こりかねない理由なのです。
現代人はそもそも食べ過ぎですが、なかでもこの精製糖質の摂りすぎがダイレクトに肥満に繋がっているケースがかなり多いと著者は指摘しております。
それでは次2つ目の毒、人工物について解説していきます。現代人は日々多くの人工物を口にしています。
その代表が、
- 農薬
- 添加物
- 化学物質
の3つです。
著者はこれらの頭文字を取っても、農添化と呼び、診察に訪れる患者さんには農添化をできるだけ避けるように指導されているそうです。
健康のために野菜や果物、玄米や雑穀米などを食べていてもそれらが農薬を使って栽培されたものなら毒も一緒に食べていることになります。
一般的なスーパーやコンビニなどの惣菜や弁当、調理パンや加工食品などには必ず添加物が使われております。
人工物をいれる機会は食事やお菓子を食べる時だけではありません。西洋薬は化学物質の最たるものであります。
薬を飲むこと=それだけの量の化学物質を体に入れているということになります。
著者のクリニックでは基本的に薬による治療をしない方針でどうしても必要な場合にのみ使用期間を決めて薬を用いているそうです。
例え症状を緩和するための薬であっても人工物は体にとって異物です。
体は異物が入ってくるたびにそれを解毒して排出するためにせっせせっせと働かなくてはいけません。
すると臓器に大きく負担がかかり本来行わなければならない仕事まで手が回らなくなってしまうため様々な弊害が生じて不調や病気の発症へとつながっていくわけなのです。
それでは次僕の3つ目、有害金属について解説していきます。
日本人が多く摂取しているのは主に水銀です。妊婦さんはマグロを食べない方がいいというのをご存知の人も結構多いと思いますが、それは遠海魚などの大きな魚に水銀が多く含まれているからであります。
しかし、水銀を取ってしまう原因は食事以外にもあります。遠海魚と並んで、ワクチン、歯科治療で使われるアマルガムは水銀摂取の三大要因と言われています。
有害金属は体にとって必要であるその他のミネラルの働きを阻害し、様々な弊害を引き起こします。
病気を予防し、健康を保つためにはこの3つの毒をはじめとする食生活の問題を今一度見直し、できる範囲で毒の少ない食品を口にするようにして少しでも毒を口にする回数を減らすことが重要であると著者は述べています。
ちなみに食を減らすことは病気の予防だけではなく、病気の改善も見込めます。
根本治療を目指すためには次の3つの取り組み
- 炎症抑制
- ガンジダ・悪玉菌の除去
- デトックス
が必要とされます。
その詳しい理由は割愛しますが、1日1食にすることでそれらが全て同時に行えるそうです。
これだけパーフェクトに健康効果を得られるのであれば1日1食を実践しない理由がないのではないでしょうか。
参考までに著者は実際に1日1食の生活を始めた頃、次のような変化を体感したそうです。
- お腹が空いても集中力が落ちず仕事が面白いくらい捗る
- 昼食後に眠気に襲われることがなくなった
- 1ヶ月で4〜5kg痩せた
- 睡眠時間が短くても進むようになった
- 空腹の方が頭が冴える
- 前よりも体も脳も調子が良い
もちろん、全ての人にとって1日1食が完璧な正解であるとは思っておりません。100%の人に通用する健康法などないからです。
ですから実際に試してみて自分の場合は1日1食、あるいは1日2食が体に合うのかどうかをぜひチェックしてみてほしいと思います。
そして、自分に合っているということが分かれば自然と1日1食、あるいは1日2食という習慣を続けたくなるでしょう。
- 病気になってから治療をするるのではなく病気になる前に予防をしよう。
- 病気を予防するためには食事をはじめとする生活習慣の改善が必要である。まずあなたが最初に始めるべき最も効果的な方法は1日1食、もしくは2食にすること。
- 1日1食にすべきなのは食べ物から精製糖質、人工物、有害金属などの毒を取る回数自体を減らすことができ、病気の予防や根本治療に向けて身体のコンディションを整えることができるためである。
1日1食が脳に与える影響
1日1食が具体的に私たちの体にどのような作用をもたらすのか。
書籍やSNS、ニュース記事などで1日1食を提唱する人物が最近増えておりますが、1日1食を実行すると脳にどのような変化が起こるのかというテーマでなかなか詳しく語られていることがないように思います。
1日1食が脳に与える影響としまして脳神経外科医である著者の考察をご紹介していきたいと思います。
脳の中でも僕らの生命活動の根幹を支えている脳幹という臓器があります。
- 脳幹は心臓の
- 拍動
- 血液循環
- 呼吸
- 体温
- ホルモン分泌
- 染色
といった生命活動に必要なすべての機能を司ることから生命脳とも呼ばれています。
脳幹は僕らにとって重要な臓器なのです。また、全ての生物では体の内外の環境が変化しても体内環境を一定に保つように自動調節する機能が備わっています。
その機能をホメオスタシスと言い、人間のホメオスタシスは
- 自律神経系
- 免疫系
- 内分泌系
- 脊髄・筋肉系
と大きく分けて4つのしくみで成り立っています。
その4つの中心で司令塔として指示を出しているのが脳幹なのです。
脳幹が正常に機能することでホメオスタシスも正常に機能し、体内環境を維持するための調節がきちんと行われます。
つまり、脳幹が元気だと自然治癒力により体が健康な状態に保たれるというわけなのです。
シンプルに脳幹が健康であるかどうかは私たちの体の健康に大きく影響するというわけなのです。
そんな生命にかかわる重要な機能がそう簡単に不調になるのでしょうか。実はあなたの脳幹はすでに正常に機能していない可能性があると著者は指摘しています。
残念ながら今脳幹の弱っている人が非常に増えているのだそうです。
それは時代のせいでもあります。脳幹が正常に働かなくなる大きな原因の1つはものを考える働きを司っている大脳の酷使、つまり毎日考えなければならないことがあまりにも多いことなのです。
コンピュータやスマートフォンなどの道具を駆使して、たくさんの情報を受け入れ複雑な人間関係や仕事をこなす。私たちは一昔前に比べて、考えなければいけないことが多いのです。
脳幹を覆うような形で存在する大脳は考え続けてばかりいると過剰に興奮した状態になってしまいます。
そうなると脳幹の本来の働きが抑制されてしまうらしいです。頭を使ってたくさん考えることは一見脳の成長にとって良いことのように思いますが、まさか生命活動に重要な役割を果たす脳幹の機能を鈍らせてしまうとは驚きです。
脳幹が本来の動きを発揮できないということはホメオスタシスのバランスが保たれず自己治癒力を発動することができない。つまり、健康を維持できなくなることを意味します。
筋肉や胃腸、肝臓などに負担をかけてしまったら筋肉痛、胃もたれ、二日酔いなどの症状から回復するまで休ませてあげると思いますが、僕たちはそれと同じように日々酷使している大脳もたまには休ませることが必要であるというわけなのです。
弱ってしまったのどうかを再び元気にさせるには過剰な興奮状態にある大脳を鎮静化させるとともに脳幹を活性化させる必要があります。
生命脳である脳幹に関しては生命の危機に瀕した時その能力を大いに発揮しますが、現代生活ではそのようなシチュエーションがほとんどありません。
それも脳幹の機能が鈍っている一因であると言えるでしょう。
ということは、再び脳幹を覚醒させるために生命の危機に瀕するような状況をあえて作り出せば良いのです。
方法は簡単です。少食または断食をすれば良いのです。
特に本書で紹介されている1日1食であれば、大きな危険を伴うことなく誰でもすぐに実行することができるでしょう。
しばらくの間、食べ物が入ってこないという状況を意図的に作ることで、脳幹が「このままでは飢餓状態になり命が危ぶまれるかもしれないと感じ、機能が活性化する」はずです。
1日1食の生活を始めた後、実際に脳幹が活性化しているかどうかはどのようなポイントで判断すれば良いのでしょうか。
脳幹は自律神経の司令塔であるというお話をしました。ということは、自律神経全体の活性度が低下している時は、脳幹の機能も低下しています。逆にいうなら、自律神経全体の活性度が高まっている時は、脳幹も活性していると言えます。
とある検査によりファスティング(断食)をしている時は、特に睡眠時に自律神経の活性度が高まるということが分かっています。
ファスティング中にファスティングを始める前よりもぐっすりと眠れるようになったと感じたのならば脳幹が活性化していると判断できます。
眠っている間の自律神経がどのような状態になっているのかと言うと過剰に興奮すると病気の元になると言われる交感神経が低下する一方、身体の修復をする際に優先になると言われている副交感神経が上昇しています。
つまり、ファスティングにより鈍っていた脳幹が活性化すると
- 睡眠中に自己治癒力がしっかりと機能し始める
- 寝ている間に疲れが取れて体調不良が改善される
- しっかりと体が休まる
ということなのです。
この調査は3日間のファスティングで行われたものですが、空腹の時間を作ることが脳の刺激になるという理論から考えると1日1食でも同じような効果が得られると考えられます。
食を減らすことで五感が活性化し、生命意地に関わるあらゆる機能が向上すれば私たちは今以上に健康的になれるはずです。
食を断つことで脳にどのような良い影響があるのかについてここでもう1点取り上げてみたいと思います。
胃に食べ物が入ってこなくなるとエネルギーを作り出す体の仕組みに変化が起こります。
キーワードとなるのはケトン体という体内物質であります。私たちのエネルギー源となるものは実は2種類ある。
それは、
- 炭水化物(糖質)
- 脂質
です。
私たちの体は食事でとった炭水化物(糖質)を原料としてエネルギー源であるブドウ糖を作り出します。食事が入ってこない場合は筋肉を分解し、それでもまだ炭水化物が入ってこないと今度は体内に蓄積された脂肪を使ってエネルギーに変換します。
この時に脂肪酸を分解して作られるのがケトン体です。糖質だけじゃなくてケトン体もエネルギー源になりうるということです。
このケトン体には抗炎症作用、神経細胞におけるエネルギー産生を増やす作用、神経細胞死を抑制する作用があるということが分かっています。
そのためケトン体が脳のエネルギー源として利用される場合は、ブドウ糖をエネルギー源としている時よりも脳の神経細胞が活性化し、脳機能が高まることが期待できます。
さらにケトン体自体が脳に良い影響をもたらすことも明らかになっております。
ケトン体は脳組織において、脳由来神経栄養因子、通称BDNFという物質を増加させ新たな神経細胞の成長を促進してくれます。
また、ケトン体には抗炎症作用があり、脳の中で起こっている炎症を鎮めてくれます。
これらの効果により認知機能や記憶学習能力の向上、抗不安作用によるうつ病の予防、パーキンソン病などを含め神経変性疾患の予防などが期待できるのです。
ちなみにケトン体をエネルギー源としている状態の時は、ケトン体を作るために体脂肪が分解されますので、ダイエット効果も期待できます。
ケトン体は心臓や骨格筋のエネルギー源としても使われておりますので、体を動かすための燃料としても役立ちます。
しかし、1日3食食べている時の脳のエネルギー源は残念ながらケトン体ではなくほぼブドウ糖であります。
そこで1日1食にすれば総エネルギー供給源におけるケトン体の割合は5%程度になります。
ファスティングを行うと2日目には通常は血中にないケトン体が血中に見られるようになりファスティングを繰り返せば繰り返すほどその数値は高くなります。
ケトン体の量が多いほど脂肪が燃焼されやすくになり、脳に良い影響がもたらされますから健康効果がアップするでしょう。
とはいってもいきなり数日間のファスティングはハードルが高いですから、まずは1日1食から実践してみてはいかがでしょうか。
- 脳幹の機能が低下するとホメオスタシスのバランスが保たれず自己治癒力を発動することができないため健康を維持できなくなる。現代人は脳幹が弱ってしまっている人が増えている。
- 弱ってしまった脳幹を活性化するためには生命の危機に瀕するような状況をあえて作り出すことが有効である。それに適した方法が1日1食、(少食・ファスティング)である。
- ファスティングで得られるメリット
- 特に睡眠中に自律神経が活性化する。
- 多くの行気の背景にある交感神経の過剰興奮がおさまる。
- 身体の修復時に高まる副交感神経の働きが活性化する。
- 体内の脂肪酸が分解されケトン体が血中に増える。
- ケトン体がエネルギー源となることにより脳の神経細胞が活性化し、脳機能が高まる。
- ケトン体自体が脳の中で起こっている炎症を鎮める。
1日1食をスタートするには
1日1食までのプロセスをご紹介していきます。
実際にクリニックに来院する患者さんにファスティングの指導をされている沼田先生のアドバイスですから初めてチャレンジをする方も、そうでない方もぜひ参考にされるといいと思います。
今まで1日3食食べていた方は、STEP1から始め、元々1日2食だった人はSTEP2から初めてみましょう。
それでは各ステップを解説していきます。
STEP1.朝食を抜く
午前中は固形物を食べず、口に入れるものはミネラルウォーターかカフェインの入っていない飲み物のみにします。
頭痛や吐き気など副次的な作用が起こらないかどうか様子を見ながら行なってください。
どうしても朝食抜きに耐えられない人向けに万能健康ジュースを朝ご飯代わりにするという方法があります。
こちらに関しては後ほどご紹介します。もちろん我慢できるようであれば何も取らないに越したことはありません。
ステップ2.1日1食にする
朝食抜きに慣れて心身ともに余裕が出てきたらまずは月に1日からでもいいですから1日1食を実行します。
朝昼晩のどこで食べるかはそれぞれの生活スタイルに合わせて決めてOKです。
日中に活動している一般的な生活スタイルの人は夕食だけ食べるというパターンがやりやすそうです。
仕事が終わる時間が遅く夕食がいつも深夜になる人は、昼食を食べて夕食と朝食を抜くというパターンでも良いかと思います。
食事をとっていない時間帯は固形物を摘むのは避けミネラルウォーターがカフェインの入っていないのものだけで過ごしてください。
どうしても耐えられなくなってしまった場合は、万能健康ジュースなどの助けを借りるようにして最終的に水だけで過ごせるようになればOKです。
STEP3.1日1食の日を徐々に増やしていくこと
最初は1か月に1回1日1食を実践してみましょう。
その後は回数を2週間に1回、1週間に一回と無理のない範囲で増やしていきます。
1日1食に慣れて毎日1食で過ごせるようになれば完璧です。
著者は現在1日1食が当たり前になっているそうです。慣れてしまえば自然と2食、3食食べたいと思わなくなるので本当に自分にできるんだろうかと不安な方も心配しなくてもいいでしょう。
また、やるからには毎日を1日1食にしなければいけないというわけでもありません。週に1回月に1回などと1日1食にする日を決めて定期的に行うだけでも十分健康効果は得られます。
大切なのは1回きりで止めるのではなく、継続して実践することです。ご自身に合った続きやすいスタイルを見つけてみてください。
1日1食でも、ファスティングでも空腹の時間をきちんと作ることが目的ですから、食事をとらない時間帯は出来る限り水だけで過ごすのが理想的です。しかし初めは慣れるまでが大変だと思いますので、そんな時のお助けアイテムとして摂取しても悪影響のない万能健康ジュースをご紹介させていただきたいと思います。
万能健康ジュースは工学博士で分子化学療法研究所代表の後藤氏により考案されたもので自分で手軽に作れて幸福感を紛らわせたり便秘解消にも役立つ優れものです。
作り方は野菜や果物をミキサーにかけるだけ豊富に含まれる食物繊維により腹持ち効果があります。
魔法瓶や密閉できるステンレス製の水筒などに入れると酸化しにくいですから、万能健康ジュースを朝作って職場などに持参すれば出先でお腹がすいた時に飲むことができます。
少食に慣れるまでのお助けアイテムとして是非活用してみてください。それでは万能健康ジュース2杯分の作り方をサクッと解説しておきます。
- 水割り250ml、冬はお湯でもOK。
- りんご350g、芯がついたまま身だけ取り除いてください。
- 人参80g
- ビタミンC(アスコルビン酸の原末1〜2g)
- クエン酸1〜2g
- オリゴ糖35g
- エゴマ油かアマニ油小さじ1
- ニガリ1ml、もしくは塩化マグネシウム水溶液1ml
以上の材料を全てミキサーにかけて出来上がりです。
ビタミンCとかクエン酸はドラッグストアで、にがりはスーパーで購できます。そして、好みで果物や葉物野菜を加えていただいてもOKです。
本書では、万能健康ジュースを飲んでお腹がゴロゴロしてしまった場合はどうしたらいいのかなどといった補足情報がありますので、本書でしっかり確認していただけると安心してできます。
本書には万能健康ジュース以外にボーンブロスとラブレクラウトという別2つのお助けアイテムの作り方も載っておりますので、そちらも併せてぜひチェックしてみてください。
そして、食事を抜いている間はいつも通り過ごしていただいてOKです。
ですが、より健康効果を高めたい人やダイエット効果を得たい人はできれば血流を良くする運動を取り入れてみましょう。
ジムに入ったり気合が入るほどの強度の高い運動である必要はありません。
目安として冬でもうっすら汗をかく程度の軽めの有酸素運動で大丈夫です。1日20分くらいのウォーキングが適当です。
散歩するようにただなんとなく歩くんじゃなくて、早歩きで行いましょう。運動は空腹感を紛らわせますし、自律神経を整える脳内の神経伝達物質であるセロトニンを増やすことにも役立ちます。
筋肉不足の方には特に行っていただきたいですが、3日に1回ぐらい筋トレを取り入れるとよりよいでしょう。
中でも太もも全面、おしり、お腹、背中など加齢に伴って萎縮しやすい筋肉に刺激が加わる筋トレがおすすめです。
誰でも簡単に安全に行える効率の良い筋トレとして有名な次の2つを行うといいでしょう。
- 腹筋や背筋など体幹の筋肉を鍛えるプランク
- 太ももの筋肉を鍛えるスロースクワット
運動が苦手な人はまずは1日1食になれることをクリアしてからでいいですから、無理なく取り組まれると良いでしょう。
食事、運動と来て最後にもう1つセットにしたい大切なことがあります。
それは睡眠時間をしっかり確保すること。これは言うまでもなく健康でいるためには当然のことです。
1日1食というのはダイエットにはもちろん脳の健康にとっても非常に良いということが分かっていただけたかと思います。
あらゆる体の機能をコントロールする脳が健康であれば、自然と身体全体も元気になっていくでしょう。
そして、食事を減らすと農薬、添加物、有害金属といった毒を口にする機会自体が少なくなるため、これまで毎日毒の分解に忙しかった体を休ませてあげることもできます。
最後にひとつだけ注意点を述べておきます。1日1食やファスティングを行う際に今持病があるという人は必ずかかりつけの医師に相談してから行うようにしてください。
- 1日1食の実践において大切なのは1回きりで止めるのではなく、継続して実践すること。毎日できるようになれば最高だが月に1回とか週に2、3回でも十分健康効果は得られるので自分が続けやすいスタイルで取り組もう。
- 食を減らすことは空腹の時間をきちんとつくることが目的なので、食事をとらない時間帯はできる限り水だけで過ごすのが良い。慣れるまでは万能健康ジュースに頼ってもOK。