
11月26日(火)の放送の「ガイアの夜明け」では、シリーズ第2弾となる"ゴミの行方"について。
プラスチックごみ問題が深刻化されている中、"脱プラスチック"に果敢に挑む企業や公務員たちの姿を追う。
海の生物にも害をもたらす「プラスチックごみの汚染問題」

今年7月、「東京湾に死体が浮いていた」という連絡を受けて、番組取材班は現場へと向かった。
すると、東京湾に浮かんでいたのはなんと体長約12mのニタリクジラ。
ニタリクジラは巨大クレーンに引き上げられた。
近年、クジラ・イルカなどの死骸の漂着が増えており、その数は年間およそ300件にのぼる。
最近さらに増加しているのは漂流した死体を解剖すると、体内から “マイクロプラスチック”が検出されること。
マイクロプラスチックとは
プラスチックにはもともと有害な化学物質が、添加物が含まれている。
加えて、海水中の有害な化学物質を吸着させるので、生物の井の中に入ると有害化学物質が溶け出して蓄積される。
小さな生物に入り、そのあと食物連鎖を通じてその濃度は上がっていくという。
海の哺乳類の専門家で国立科学博物館研究主幹の田島さんは、「(マイクロプラスチックが)悪影響を及ぼした個体があったと思うとショック、怖い」と話す。
海の生き物たちの新たな脅威となるかもしれないマイクロプラスチックは日本も多淫事ではない。
2050年までに「海洋プラスチックごみゼロ」を目指す

今年6月に開催された「G20大阪サミット」では、2050年までに「海洋プラスチックごみゼロ」を目指すことが同意された。
日本でもその取り組みに対して前向きに進んでいる。
廃棄物資源循環学会によると、年間で国民1人あたり約150枚のレジ袋を使用すると言われており、その進行を防ぐために来年7月から全ての小売店で「レジ袋の有料化」を検討している。
海洋汚染の原因の1つと指摘されるレジ袋。
その対策として、どのような取り組みが行われているのだろうか。
「京都・亀岡市」全国初のレジ袋禁止条例 その反応は?

大阪湾では、300万枚以上のレジ袋が沈んでいると言われている。
そんな中、人口約9万人の京都府の亀岡市では2018年12月中旬、全国初となる「レジ袋」禁止条例化を図ることを発表した。
この条例が可決されると、亀岡市のすべての小売り店はレジ袋の使用が一切禁止されることとなる。
桂川市長は「亀岡市から出たごみも地球環境に大きなダメージを与えている。実証実験としてやっていく」と意気込む。
レジ袋禁止条例化は2020年8月の施行を目指しており、違反した事業者には店舗名公表などの罰則も。
しかし、亀岡市にある小売店約760店舗ではレジ袋禁止条例に反対する事業者は少なくない。
環境政策課・山内課長が各店舗に説明するも、なかなか賛同を得ることができない。
ある店の店主は「上からの押し付けでは市民は言うことを聞かない」という。
また、売り手側だけではなく、買い手側も「なぜ亀岡だけ。結果的に別の袋を買ってごみになる。削減の意味があるのか」など、不満を漏らしていた。
環境への悪影響は分かっているものの、なかなか手放せない便利なレジ袋なのだ。
「レジ禁止条例」プラスチックごみ問題に対する市民の意識を変える!

7月下旬、亀岡市役所で「レジ禁止条例」について事業者との話し合いが開催された。
ほとんどのコンビニ各社が加盟する「日本フランチャイズチェーン協会」は、コンビニの運営に大きな影響が出ることを主張。
時期についても「来年8月の条例施行は早すぎる」と指摘があった。
山内さんは事業者の理解を得るには、まず市民の「プラスチックごみ問題」に対する意識を変える必要があると考えた。
そこで山内さんが訪れたのは大空を舞う「パラグライダー」のスクール。
これがどのようにして突破口になるのだろうか?
目を付けたのは、パラグライダーの翼に使われている生地。
「リップストップ生地」と言い、軽くて裂けにくく、水も通さずに丈夫な生地だ。
亀岡市ではパラグライダーがさかんで、その翼は数年ごとに交換される。
その廃棄される生地を利用して、エコバックを作ろうというのだ。
マイバッグ推奨のため巨大なエコバックを製作。市民の反応は?

山内さんは、パラグライダーの生地を最利用して、巨大な「FLY BAG」を作成。
この空飛ぶバッグを目にした市民たちは、この記事を再利用したエコバッグ作りに参加。
実際にエコバックを作ってみた人たちは「思ったより大きくて何でも入りそう」や「これがあればレジ袋はいらない」と絶賛。
環境大臣である小泉進次郎さんも亀岡市の取り組みについて、「政府を追い越して優良義務化ではなく禁止」としている点に注目していた。
日本で2020年7月より取り組みレジ袋有料化については、市民に「なんで有料化になったのだろう。こういうことが海で起きているのか。」と知ってもらう。
そして、それは我々人類の健康や産業への影響に跳ね返ってくる地球規模の課題っだと気付く一環として有効なステップだと語る。
「プラスチックごみ」を減らすため、コンビニの取り組みがスゴい!

コンビニでは、プラスチックごみの問題に対して早々に対策をン替え、取り組んでいる。
セブン-イレブン・ジャパンは今年の6月24日に、全国販売している全てのおにぎりの包装に植物由来の”バイオマスプラスチック”を配合した素材を導入することを発表した。
「手巻おにぎり」はすでに”バイオマスプラスチック”の包装を導入しているが、来月にはなんと全品に拡大。
包装を変えてもおにぎりの販売価格はそのままだ。
セブンイレブンでは、年間約22億個のおにぎりが売れている。
そんなおにぎりの包装を環境にやさしい植物由来の”バイオマスプラスチック”に変更することで、どのくらいプラスチックの使用量を減らすことができるのだろうか。
これまで使われていた石油由来の素材と比べると、年間の二酸化炭素排出量を約403t、プラスチックの使用量を約260t減らすことができると予想している。
”バイオマスプラスチック”に使用されているのは、一部にサトウキビを原料とする素材。
これだけのプラスチック使用量を減らすことができれば、「脱プラスチック」となる日も近いのかもしれない。
「なんでレジ袋だけ…」レジ袋メーカーの悲鳴と世界初の極秘開発

環境問題により、「脱プラスチック」と叫ばれる時代。
明治43年より続く創業109年の老舗レジ袋メーカー「fa-arrow-circle-right福助工業」は、レジ袋における全国需要の低下を懸念している。
「なんでレジ袋だけなのか」と悔しさを見せたのは取締役・営業業務部長の大野さん。
福助工業はレジ袋の国内生産シェア率は6割以上。
レジ袋メーカーである福助工業は国内に4ヵ所のレジ袋生産工場を持ち、売上高は約1000億円。
約3000人の従業員が働く最大手メーカーだが、このままだと工場の閉鎖も避けられない。
「(レジ袋は)社会的に悪く言われているが、“必要なもの”だと誇りを持って作り続けてきた」と大野さんはいう。
プラスチックごみ問題による売り上げ低を防ぐために、あるプロジェクトを1年前から極秘に進めていた。
海中で分解するプラスチックを研究する群馬大学の粕谷教授と共に「海や環境に影響を及ぼさないレジ袋」を開発するというのだ。
環境に配慮した付加価値の高いレジ袋で、福助工業は世界初の快挙を目指す。
「海洋で分解されるプラスチック」福助工業の驚きの製造技術!

現在の技術では、すでに土壌で分解されるプラスチックは実用化されている。
しかし、土壌や淡水に比べると微生物の数が少ない海洋では、プラスチックを分解することは難しい。
福助工業で20年以上もレジ袋の研究に携わる製造技術部の稲岡さんは、300種類もの試作を繰り返し、製品化に向け前進。
さまざまな材料の特性を見極めながら、配分を変えて試作を繰り返していく稲岡さん。
海洋で分解されるプラスチックの袋というものは、まだ世に出ていないので、それがどうやって出来上がっていくのか一つ一つが「ノウハウの塊」だという。
研究を重ねると、データでも海洋でプラスチックの分解が行われていることが分かった。
海に流れたとしても生態系に悪影響を及ぼさないレジ袋。
世界初となる実用化が目の前に迫ってきた福助工業。
福助工業は2020年7月にこのレジ袋の販売開始を目指している。
プラスチックごみ問題に対して、日本の企業が新しいスタートが切れそうだ。
ピンチをチャンスに変える挑戦はまだまだ続く。






















