奮闘!!チョコレートで再起をはかる親子「ビーン・トゥー・バー」や現代風カフェ「大三萬年堂 HANARE」が登場!!|ガイアの夜明け

２月１４日はバレンタインデー。

疲れた時には「甘いものが食べたくなる」という人も多く、いま「チョコレートブーム」が起きている。

カカオに含まれているポリフェノールは健康に良いとされており、高血圧や動脈硬化などの予防にも効果が期待されている。

95%や86%などの高カカオのチョコレートも多く販売されるようになり、健康志向の中高年の間でも人気が高まっている。

今週2月11日のガイアの夜明けでは、そんな“チョコレート”で人生の再起を迎えようとする2組の親子に密着する

チョコレートに含まれる“カカオ”や“ポリフェノール”って？

チョコレートに含まれている「カカオポリフェノール」は、活性酸素を抑える働きがあることが知られている。

近年増える糖尿病やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病に効果があるという報告が多くされている。

「カカオポリフェノール」により、コレステロール値の改善や血圧低下および血管内皮機能の改善が期待されている。

自己破産からの逆転劇!!「ビーン・トゥー・バー」の“カカオ研究所”で再起を狙う!!

福岡県飯塚市には、チョコレートで再び成功を収めようとしている親子がいた。

独自のチョコレートを作っている「fa-arrow-circle-rightカカオ研究所」というお店を経営する親子だ。

カカオ豆から板チョコレートになるまで一貫して製造を行う「ビーン・トゥー・バー」のお店で、その人気は県外からもお客が訪れるほど。

創業者である中野富美子さんは、「カカオは勉強すればするほど奥が深い」と言い、日々研究を続けている。

ここでは、富美子さんと娘の由香理さんのチョコレートが結ぶ親子の絆が生まれていた。

笑顔でチョコレートを販売する２人を見ると、“カカオ研究所”は順風満帆に経営しているように見える。

しかし、その裏には壮絶な過去があった。

「なんばん往来」で知られる「さかえ屋」は売上90億円、借金40億円!!

“カカオ研究所”が営業している場所は、かつて「さかえ屋」の本店があった場所だった。

「fa-arrow-circle-right株式会社さかえ屋」といえば、1949年に創業し、福岡を中心に約30店舗を展開している地元では有名な菓子店。

看板商品は「なんばん往来」。

実は、中野富美子さんの旦那の利美さんは創業者の長男で、2012年まで社長を務めていたのだ。

株式会社さかえ屋は、福岡土産の定番である「なんばん往来」がヒットしたことにより、売り上げは90億円に達していた。

しかし、その一方で借金は40億円まで膨らんでおり、利美さんは社員を守るために会社の株を無償で手放して自己破産を選択。

自宅も競売にかけられ、現在は利美さんの母の自宅に住んでいるという。

その翌年、利美さんは脳出血で倒れ、１年間リハビリを行っていた。

当時、東京で食べたチョコレートをきっかけに一念発起し、小さなトレーラーハウスでチョコレートの店をオープンさせることになったのが、カカオ研究所のきっかけだ。

「カカオ研究所」が赤字続出!!父はベトナム、娘はメキシコへ

「カカオ研究所」のイチオシ商品はベトナム産のカカオを使ったチョコレート。

利美さんはベトナムでこだわりのチョコレートに出会うため、１年の大半をベトナムで過ごしていた。

３年前には実験用としてベトナムのビンフォック省ブニョ村に“カカオ農園”を作り上げた。

また、２年前には避暑地として人気のダラッドにもカカオ研究所のベトナム工場を作った。

普通、カカオ100%のチョコレートは苦みが強いが、独自の手法により日本人好みの食べやすいチョコレートの開発に成功した。

しかし、こうったベトナムでの費用や投資などの影響により、「カカオ研究所」は赤字状態が続いていた。

このままではいけないと思った娘の由香理さんは単身でメキシコへ飛ぶことを決意する。

由香理さんはメキシコに赤字を脱出する一発逆転の秘策を考えていたのだ。

メキシコの伝統料理、チョコレート入りの「モレソース」を求めてメキシコへ

チョコレート入りの「モレソース」があると聞きつけ、娘の由香理さんはメキシコ・プエブラを訪れた。

モレとは、鶏肉にたっぷりチョコレートがかかったメキシコへの伝統料理のこと。

モレソースを父のチョコで作って売り出しそうと考えていたのだ。

地元の料理研究家であるノラ・バレンシアさんの同行のもと、「モレ」のソースとなる調味料の買い出しに出かけた由香理さん。

メキシコ人が好きなパシージャというトウガラシや、マンゴーの近くで育つトウガラシなど、種類は20種類以上。

トウガラシやフルーツなど約30種類の材料をミキサーにかけ、チョコレートと合わせる。

完成した日本風にアレンジした「モレ」は、ランチとして1430円でパンの食べ放題付きで販売すると、半数以上のお客が「モレ」を注文していた。

360年の老舗和菓子店「大三万年堂」、現代風カフェ「大三萬年堂 HANARE」に挑戦!!

一方、兵庫県たつの市には360年の老舗和菓子店「大三万年堂 本店」がある。

「fa-arrow-circle-right大三万年堂」は、江戸中期に創業された老舗和菓子店で、現在は12代目を務めており、伝統的な味を受け継いで長年変わらない美味しさを提供している。

大三万年堂は看板商品である｢醤油まんじゅう｣にも使用しているこだわりのあんこの味を守り続けてきたが、売上げは年々伸び悩むどころか減少する一方だった。

大三万年堂の娘である伶香さんはこの状況を打破するため、若い顧客もターゲットにするべきではないかと考えていた。

父・安原和夫さんしか作ることのできない“秘伝のあんこ”をチョコレートに合わせて、客足が減りつつある老舗を立て直す計画を行っていた。

昨年６月、伶香さんは東京に大三萬年堂の新ブランドとなる「fa-arrow-circle-right大三萬年堂 HANARE」というカフェをオープンしていた。

メニューも若者に合わせつつも父・和夫さんが作った自慢のあんこを使用するなど、現代風にアレンジ。

チョコレートとあんこを融合させた「あずきとかかお」、お値段1100円。

店の売り上げは本店の５倍にもなり、「大三萬年堂」の再生と存続にも近づきそうだ。

子供からお年寄りまで人気のチョコレート。

身近なものだからこそ取り入れやすく、人気を伸ばしている。

今後も次々と新しいアレンジされたチョコレートが登場するかもしれない。