2019年8月6日(火)22:00〜はガイアの夜明け。
現場で働く人にスポットをあてた、本番組は経済ドキュメンタリーとなっております。
とくに激しい暑さが予想される今年の夏。
熱中症対策のグッズは多くの店舗で販売され、飛ぶように売れている。
ポータブル小型扇風機を持ち歩く人もかなり増えてきた。
ダブルファンという肩に掛けられる扇風機は、品薄が続いている。
そんな中、
- 熱中症対策のための帽子
- 水不足問題に挑む節水ノズル
が注目を集めている。
2つの企業とも親子が同じ会社で協力しており、様々な問題をともに乗り越えているらしい。
今回は、そんな親と子がタッグを組んだ大注目の2つの企業を追う。
屋上緑化の会社が熱中症対策の帽子を開発?約13度涼しくなる驚きの製品とは
引用:テレビ東京公式サイト
東京の中央区にオフィスを構えるビルマテル株式会社は、もともと屋上緑化事業を主力にしている会社だ。
過去には虎ノ門ヒルズの屋上を手掛けるなどの功績もある。
彼らは屋上で作業することが多く、直射日光を浴びて社員が熱中症に掛かってしまうこともあったという。
そこで熱中症対策用のヘルメットを開発すると、建設会社などを中心になんと250万個を売り上げてしまった。
熱中症対策ビジネスに活路があると考えたビルマテルは、続いて帽子の開発に取り組んだ。
帽子の構造を変えて、二層にして風通しを良くした。
するとなんと通常の帽子より約13度、帽体内の温度を下げることに成功した。
製品自体は素晴らしいものを作れたのだが、定価は5,500円と高めで一般の消費者は中々購入してくれなかった。
そこで事業の責任者を務める社長の息子は、アスリートに製品の良さをアピールすることにした。
為末大選手などの有名選手に売り込んだ結果、大学の駅伝や競歩大会で使ってもらえるように。
さらにそこで出た意見を参考に開発を続けると、従来よりさらに軽く、遮光率も高めることができた。
そうして新しくエアピークプロという製品が作られ、大型のスポーツ用品店で売り出せることに。
実際に使ったユーザーも満足しており、今後ますます売り上げを伸ばすことが期待される。
付けるだけで90%の節水と洗浄力アップ?親子の技術で水不足問題に挑む
引用:バブル90公式サイト
現在、海外だけでなく日本においても深刻な水不足が問題になっている。
昨年は、福岡県で貯水率0のダムがあったほどだ。
そんな問題に立ち向かおうと様々な企業が挑戦している。
約90%の節水と洗浄力アップが実現できるという評判から、飲食店などを中心に大注目を集めているバブル90という製品がある。
水道のノズルに取り付けるだけで、出てくる水の量が少なくなるが玉状になることにより節水と洗浄力アップを可能にしてくれる。
バブル90を作るfa-arrow-circle-rightDG TAKANOの代表である高野社長はなんと世界を動かす日本人の50人に選出されており、世界的にも注目を集めているのだ。
ここでも東大阪の町工場で高野親子が奮闘している。
父は職人として精密な製品を生み出し、子は社長として従業員と向き合い世界に向けても商品を広めているのだ。
バブル90には、7つの特許を取得しているほど精密で細かな技術が使われている。
他にもDG TAKANOでは難しいと言われるガスコンロのコックも作ることが可能。
実はガス漏れを防ぐため2ミクロン以下でできており、緻密さと高度な技術が求められるのだ。
高野親子が生み出すバブル90は、とても高品質で効果も実感できやすいとして20万個以上を売り上げている。
東急ストアは80店舗の1,000箇所に導入し、なんと1億円以上のコスト削減に成功したという。
業務用のバブル90を親子の工夫で家庭用に
業務用として小売業を中心に売り上げたバブル90だったが価格は1つ3万円と安くない。
これだと家庭用に普及させるには難しい。
そこで高野親子は家庭用として価格を半分に抑えたいと考えた。
そのためには、
- 構造をシンプルに
- 素材を安いものに
が必要だ。
部品の数を減らしたり、技術者と工夫をするも中々うまくいかない。
新しい作ったものは、水量が穴から均等に出てこないのだ。
しかし、それを見た職人のお父さんは見るとすぐにドリルに原因があると見抜く。
結果、お父さんがドリルを一から作ることに。
その後、他の企業の力も借りながら素材をプラスチックしたり、デザインをグーグル製品を手がける事務所に依頼したりと改良を重ねている。
ついに2020年の4月に発売予定とのことだ。
親子の挑戦はまだまだ続く
・涼しさが売りの帽子「エアピーク」を作るビルマテルの親子
・9割近くの節水と洗浄力アップの「バブル90」を作るDG TAKANOの親子
彼らは多くの一般的な親子よりも関係が深いように見えた。
子を想う愛情、会社を大事に思う気持ち、それらがあるからこそ依存することなく良好なチームワークが生まれていたはず。
そして、日本や世界に影響を与える可能性のある製品を作る彼らの挑戦は、まだまだ続いていくのだ。