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カンブリア宮殿|銀座ルノアールの「軸は変えずに枝葉を変えていく」戦略とは?
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今週10月10日(木)放送のカンブリア宮殿では、9年連続増収を続ける「銀座ルノアール」の人気の秘密に迫っていた。

スターバックスなど海外発のカフェや低価格でセルフサービス形式のカフェが増える中、熱烈ファンを生み出していく「銀座ルノアール」。

ルノアールはコーヒー1杯あたりの値段設定が高いため、苦戦しそうなイメージだが、売り上げが過去最高を上回り続けている。

利益が出にくく継続するのが難しいとされる喫茶ビジネスで、「銀座ルノアール」が第一線であり続けられる理由とは。

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9年連続で過去最高の売り上げを更新!「銀座ルノアール」とは?

9年連続で過去最高の売り上げを更新している「銀座ルノアール」とはどういった会社なのだろうか。

株式会社銀座ルノアール

株式会社銀座ルノアールは、東京都・神奈川県を中心に「喫茶室ルノアール」などの喫茶店をチェーン展開する会社。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

株式会社銀座ルノアールは、9つのブランドの喫茶店と1つの貸し会議室を運営しており、経営する店舗数は112店舗(うちFC1店舗)。

関東を中心として東京都・埼玉県・神奈川県内に店舗を展開している企業だ。

経営しているブランドは、「喫茶室ルノアール」をはじめとし、「カフェ・ルノアール」、「ニューヨーカーズ・カフェ」、「カフェ・ミヤマ」、「ミヤマ珈琲」、「ブレンズコーヒー」だ。

それぞれブランドごとにコンセントが異なり、セルフ方式のエスプレッソカフェや若い女性をターゲットにしたカフェなどさまざま。

低価格でセルフサービス形式のカフェが増える中、どうしてルノアールは熱烈なファンを獲得いているのだろうか。

人気カフェ店のコーヒー1杯の価格設定は?

「銀座ルノアール」の系列チェーンは値段が高いというイメージあるとの声が多いが、実際に比べてみるとどのくらい高いのだろうか。

ほかのコーヒーショップと比べると次のようになった。

ルノアールスターバックスドトール
コーヒー

600円前後

(店舗により異なる)

330円

Tall

 250円

たしかに、「スターバックス」や「ドトール」と比較するとほぼ2倍の価格設定となっている。 ルノアールに1杯コーヒーを飲むと、スターバックスやドトールで2杯のコーヒーを飲めるのにも関わらず、ルノアールが人気の理由とはなんだろうか。

「名画に恥じない喫茶店」をコンセプトにファンの心を掴むルノアール

喫茶室ルノアール銀座2丁目店」は東京・銀座の高級ブランドが立ち並ぶ通りに店を構える。

店のテーマは「大正ロマン」。

ルノアールでは1ドリンクの注文が必須なのだが、こちらの店舗では1番安いコーヒーでも1杯610円とほかの喫茶店と比べると圧倒的に高い。

しかし、店内の100席はほとんどすべて埋まり、満席状態だ。 値段の高い喫茶店で、ここまで人気を集めている理由、店内の徹底された“空間作り”にあった。

ルノアールが大切にしているのは、個人のスペースを確保すること。 ルノアールに訪れる客は「コーヒーだけでなく、空間やテリトリーにお金を支払っている」と答える人がほとんど。

客と客の間にスペースを確保するため「1坪あたり1.5席」と取り決め、心地よい空間を演出している。

そんな空間作りが、ロイヤルカスタマーと呼ばれる決して他店に浮気しない熱烈なファンを生み出しているのだ。

長時間の利用がOKで、無料Wi-Fiや電源などの設備を完備

おもてなしの気持ちの大切さに気付いた小宮山は、空間作りの一環としてさらに店員の教育にも力を入れている。

喫茶店や飲食店を長時間利用している時、店員の行動から早く席を立つように催促されたと感じたこのある人は多いのではないだろうか。

ルノアールでは長時間利用していても誰からも何も言われない。

その理由は、ルノアールは長時間の利用OKと謳っているから。

さらに嬉しいことに、無料Wi-Fiや電源などの設備を完備しており、ビジネスマンや学生にはうってつけの場所なのだ。

というのも、コーヒー1杯600円と考えるとコスパが悪いが、同様の設備が備わっているネットカフェを利用するよりも安上がりで済む

そのため、ビジネスマンが毎日のように利用している。

ルノアールが人気を誇る理由はそれだけではなく、客が気兼ねなく利用できるよう、コーヒーを飲み終わったあとに無料でお茶を運ぶサービスも行っており、低価格喫茶チェーンにはない「都会のオアシス」としての価値を生み出しているのだ。

ルノアールが大切にしている「掃除の精神」

ルノアールでは創業者の教えから、”掃除”を大切にしている。

ある日、お手洗いのドアを開けると、トイレの便器を掃除する創業者の正九郎の姿が。

その姿を見て、「掃除はここまでやるんだ」というのを背中で示されたという。

そこからというもの、従業員には掃除を徹底的にさせている。

ルノアールを訪れていた元アルバイトの女性によると当時はお客様の応対についてもすごく訓練されたそうだ。

ルノアールが赤字から転身し、9年連続黒字化した理由とは?

赤字が続いていたルノアールが黒字へと転身した理由は、時代の流れに合わせて「軸は変えずに、枝葉を変えていく」ことを徹底したから。

小宮山は赤字続きだった不採算店を改装し、時代に合ったセルフ式の店舗をプロデュース。

これまでとは違う流行りの形式の店舗は「ニューヨーカーズ・カフェ」と名付けた。

ニューヨーカーズ・カフェの商品価格はルノアールの半分以下のカフェラテ250円、カフェアメリカーノ200円と低価格設定。

いざ開店してみると、女性客や学生などのこれまでに喫茶ルノアールでは足を運ばなかった客層が来店するように。

その結果、売り上げはこれまでの3番にも跳ね上がった。

しかし、同じようなカフェが乱立し、好調な売り上げも長くは続かなかった。

そんな中、喫茶店を一緒に開いてきた仲間に呼び出された。

コーヒー1杯1000円という高級店である「談話室 滝沢」の経営者の1人は、1杯1000円で売り出していたが時代の波には逆らえず、廃業を決めていた。

その人物に「うちは店を閉じることになったけど、もてなしの心を持った喫茶店は無くしてはいけない。誠さん、ルノアールは守ってくれよ。」と言われた。

時代に追い付こうとするあまり、ルノアールが大切にしてきた「おもてなしの心」を忘れていたのだ。

その時、”ルノアールの価値”や"喫茶店の価値"に改めて気付き、軸は変えずにおもてなしの気持ちに研きをかけることにした。

その結果、今のルノアールが誕生したのである。

時代の流れに合わせて、「軸は変えずに、枝葉を変えていく」を行うルノアール。

9年連続で過去最高の売り上げ更新を続けている理由も納得だ。

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