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【5分で読める本要約】森博嗣|諦めの価値
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諦めるをネガティブな言葉だと思っていませんか。諦めること自体を良くない行為だと思っていませんか。

それは違います。諦めは時にはあなたに利をもたらし、時には成長した証となり、あなた人生を大きく前進させる要素の一つなのです。

今回は森博嗣さんの"あきらめの価値"を解説していきたいと思います。この方が著名な森博嗣さんの最新巻であり、すでにAmazonベストセラー1位になっている面白い一冊になります。

  • 諦めるな。
  • 諦めずに頑張り続ければきっといつかは報われる。
  • 諦めさえしなければ夢は叶う。

このように無責任で耳障りのいい言葉が世の中には溢れております。

皆さんもこれまで何度となく「諦めるな」とあらゆる人から言われ、そして自分自身にも諦めてはいけないという言葉を投げかけ続けてきたのではないでしょうか。

そして、いつのまにか諦めるというのは悪いことだと思い込んでしまっていないでしょうか。

著者はこのような諦めてはいけないという世間の常識的な考えに真っ向から対立する主張を本書でしています。

それはつまりあきらめなさいということを諦めるということは最強の人生戦略であると。

諦めるので頑張るんだと。自分にムチを打ち続ける他人からも鞭を打たれ続ける。そんな時代はもう終わったのだと。

何かを成し遂げた人は常に多くのことを諦めている。あなたにとって何が有益で何が無駄か、正しい諦めだけが最大限の成功をもたらすであろうと著者は本書の中で述べています。

これまで諦めてはいけないんだと、もがき続け、頑張り続けてきた全ての人にとって本書は役立つでしょう。

そして、何か頑張りすぎてしまう日本人にとって重要な諦めるということの大切さを教えてくれるでしょう。

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成功者は皆諦めている

成功者は皆諦めているんだと言われてピンとくるでしょうか。

実は成功者というのは数多くの物事を諦めた人なのです。

何かを成し遂げた人はそれを成し遂げるためにその他多くのことを諦めています。

少し具体例を出します。

例えば、東大に行った人、青春時代という様々な誘惑に駆られやすい時期に他のものを諦めてコツコツ勉強したのです。

彼らだって友達と遊びたかったでしょう。恋愛だって十分にしたいでしょう。

けれどそれらを諦めてコツコツと勉強したわけです。もちろん友達とたくさん遊んだり、恋愛もしながら東大に入ったという別格の人は少数いるかと思いますが、そういった例外的な人ではなく、99%普通の人についてです。

そしてこれは受験だけでなくビジネスの成功者でも同じです。ビジネスで成功したいと思ったときに大抵一発ではうまくいきません。

何度も何度も失敗を繰り返してようやく成功するのです。いい方を変えると成功者はこの事業はいいとか、この方法はいいと思って取り組んでいたことを諦めて途中で何度もアプローチも変えてようやく成功したのです。

また、数多くあるビジネスの中でこのビジネスだと一本に決めて他のものは切り捨てて諦めたのです。

そして、当然ビジネスを軌道に乗せる過程では集中するために頑張って働くために他のものも沢山犠牲にしたでしょう。

  • 友達が遊んでいるのを横目に
  • 遊びたいけれど遊ぶの諦めて働く
  • 眠たいけど睡眠時間を諦めて働く
  • 家庭を持つことを諦めて働く

成功者は一つの目的のためにその他の多数のことを諦めています。

要するに成功というのは諦めによって築かれていると言えるでしょう。

成功したいとか成果を出したいと思っているのにあれもこれもやろうとしてはいませんか。

何もかもやるなどという都合のいい話がないなんていうことはこれまでの人生を振り返ってみれば言われなくてもわかるはずです。

何かで成功したければ成果を出したければその他の事は諦めなくてはいけないのです。そして、著者は成功するかどうかを決めるものについても本書で語られております。

著者によると成功するかどうかは半分以上がその人間の能力、つまり才能によって決まっています。

だからこそ自分の才能を見極めるということが非常に大事なのです。

自分をよく知りこれは自分の能力に向かない、早めに諦めることが大切なのです。人間は生まれながらにしていいか悪いかという善悪の問題ではなく、格差を持っています。

それぞれ違うものを持ってそれぞれ違う環境に生まれます。ですからその構成を自分の人生に役立てるしか道はありません。

他人の成功を見て自分もあんな風になりたいなと思ってもほとんどの場合は不可能なのです。

人それぞれ才能は違い、運だって違います。生まれる環境も違います。

そのことがわかれば人生を成功に導く方法はおのずと明らかになります。成功するには少しでも確率の高いもの、あるいは期待値の高いものを選択することが全てです。

確率の高い方法を選び地道に努力を積み重ねることが最も期待値が高い成功への道なのです。

さてこのように言うとそんなこと言ったって諦めるの難しいじゃないかと諦めるのは辛くて苦しい俺は諦めたくないのだと思う人がいるかもしれません。

しかし、そのような感情論は成功したいならば捨てなくてはいけません。自分の人生を思い通りに生きたいのならば捨てなくてはいけません。

そういった精神論をまず捨て去って、事実を正確に観察します。

自分にとって何が有益で何が無駄かと考え続けるのです。この客観的評価だけがあなたを正しい諦めと導き、あなたにとっての最大限の成功をもたらすのだと著者は言います。

もちろんこの場合の成功とは億万長者になるとか、芸能人になって誰からもチヤホヤされたいといった一般的な性構造ではありません。

この場合の成功とは周囲からの評価ではありません。あなた自身の満足です。

あなた自身が満足した人生を送れるという成功なのです。さてこのように考えていくと諦めるということは決してネガティブなことでもなんでもなく、人生をうまく生きるための戦略であるということに気づくのではないでしょうか。

諦めるというのは分かりやすく言い換えると自分の能力や周囲の環境などを客観的に知ることで無駄な労力をかける前に退くということです。

むしろ勝つための戦略とも言えるでしょう。

皆さんもこの機会に自分の事をよく観察してあげてほしいと思います。自分は一体何に向いているのか、そして自分は何を諦めるべきなのか、個人的にはこの自分のことを知ろうとする努力だけは諦めるべきではないと思います。

なぜなら人は持って生まれたものでなんとかやっていくしかないからです。

成功者だけではなくて世の中にある全ての作品は諦めなければ生まれていなかったということです。

音楽であれ、映画であれ、書籍であれ、芸術であれ、いつまでも自分が作ったものに執着しているといつまでも作品が手放せない作者になります。

その結果、こだわり続けていつまでも作品が完成しなくなります。ある時点でもうこれでいいんだ、と作者が諦めてより出さなければそれだけでは埋もれたままになり、その作品はなかったのと同じになってしまいます。

著者は世の中に存在している作品は全て作者が諦めた結果であるといいますがこれは本当に納得感が得られるものでした。

まとめ
  1. 成功者は一つの目的のためにその他の多数のことを諦めた人物である。つまり成功は諦めによって築かれている。
  2. 成功するかどうかは半分以上が才能、運もある。だから成功するには自分を知り自分の才能を見極め少しでも確率の高いもの、あるいは期待値の高いものにベッドしその他を諦めることが必要。
  3. 世の中に存在している作品は全て作者が諦めた結果である。成功者だけではなく世の中にある全ての作品は作者が諦めなければ生まれていなかった。

何を諦めるべきか

ここからは、具体的に私たちはより良い人生を歩むために何を諦めるべきかということについて語ります。

諦める対象は実に様々です。例えば、新たにリアルで接している人々、または一方的に知っていて恋焦がれていたり尊敬していると多い人物、時には自分を諦めるということもあるでしょう。

そして、対象が人ではなく夢や目標に向けての努力という場合もあります。問題解決のために試行錯誤するもラチが明かないという場合に諦めの選択をとることもあります。

いずれにしても共通するのは人や物事との関係やそれらから得られるものをまとめるとそれらに対して抱いていた期待を諦めているということになります。

となると諦めるは期待するの反対語とも言えます。人は良い事が期待できると近づき何らかの形で関わりそれが当初の期待が続けられない状況に変化すると関係が破綻する=諦めるのです。

諦めるということは期待するのをやめること。逆に言えば機会が残っている限りは諦めない、諦めきれないということになります。

諦めた方が良さそうな状況でもまだ盛り返せるかもしれないという期待を捨てきれず諦められない。

そんな悩みを持ったことある人多いのではないでしょうか。

もちろん理由は期待だけではないでしょう。諦めることにより失うものの重みに耐えられず、諦められない場合もあります。

諦めきれないという悩みには次の二つのケースが考えられると著者は言います。

  1. 諦めるものの実体が自分でもよく分かっていない場合
  2. 諦めることで失うものが大きい場合

前者の実態がよくわかっていないとは何も行動せずただ思い描いていただけの未来やあんな風になりたい、あの人に近づきたい、と遠くから眺めていただけの憧れの人物を指します。

この場合、諦めても失うのはその憧れていた自分の時間だけで済みます。

実際に何も行動を起こさず、ただぼんやりと頭に思い描いていた。そうなったらいいなぁと願っていたってだけ。その程度の期待になればその期待を止めれば良いのではと思うのですが、実際はなかなか簡単には諦めきれない。

なぜなら人間は頭をクリアにし綺麗に忘れ去るということができません。

忘れられないゆえに諦めきれないということになってしまうのです。

もう一つの諦めきれないパターンは諦めることで失うものが大きい場合です。それは多くの時間やエネルギーをを消費して積み上げてきた何らかの努力を諦めるといった場合です。

完成に向けてせっかくここまで頑張ってきたので、それを途中で捨て去ってしまうなんてもったいない、そういった抵抗感により諦めきれないのかと思います。

消費した時間やエネルギーは目的が達成されなければ損害になる。先ほどの願っているのを止めるだけとは明確な差異があります。

例えば、一時期はうまくいっていた商売が行き詰まり大量に在庫を抱えてしまった時なんかもそうです。

開発した商品が永久に同じペースで売れ続けるとか、売り上げが伸び続けるといったことはまずありません。

成長や発展はどこかで限界を迎えます。いずれは頭打ちになり諦めることになります。

その際には積み重ねてきた何がしかの価値を捨てる必要があります。諦めがなければ成功は生まれません。

当初あった期待を得られない状況に落ちればたとえ、失うものが大きくても次の成功に向けて方向転換する必要があります。

そのタイミングをどう測るのかがリーダーの腕なのでしょう。では多くの時間と労力をかけて既に手にしたものを諦める場合はどうか。

例えば結婚をして長年築き上げてきた家庭、長年献身的に働き続けてきた上で得た立場など、それを捨ててでも手に入れたいと思うほど夢や目標が相当に強い魅力、あるいは価値を持っているのであれば交換を迷うこともないでしょう。

その時はその夢や目標に即座に飛びついていくことになるので本人には何かを諦めたという意識さえないかもしれません。

価値を比較し、多くの時間と労力をかけてきたものを諦める。これこそが本来の意味での諦めるであり、この言葉に相応しい状況だろうと著者は述べています。

私たちは人生において数々の判断を下す機会があります。多くの場合はその際にどちらかを諦めるということをしていて、それは自分にとってより幸せな人生を選択しているということでもあります。

なければ諦めたくない、後悔をしたくないから選択を迫られる立場に自信が追い込まれないようあらかじめ入念な計画を立てる。そして、両方を手に入れてしまうそんな人生を歩む人もいるでしょう。

決して不可能なことではありませんが、それができてしまうほどの思考力と実行力を持ち合わせている人は非常にまれです。

しかし、後悔したくないという気持ちは誰もが持っているかと思います。

できるだけ後悔しないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。未来の予測を怠らずできるだけ予防線を張っておくことはもちろん重要です。

しかし、どんなに優秀な思考力を持った人物にもどこかで予期せぬ事態は起こり得ます。

ですから、最初に諦めておくのです。あらかじめそうなってしまった時は仕方がないという諦めをしておけば事前に精神的な対処ができます。

諦めるならば早めに諦めてそういう気持ちを一度体験しておくでも実際には諦めずにチャレンジしてみる。

そのようにすれば失敗してしまった場合の気持ちのシュミレーションが出来ておりますから、期待どおりに進まなくても粗がやっぱりねーで進むはずです。

つまり、私たちは後でがっかりしないように過去のことを諦めたり、諦めようとするのではなく、先に未来のことを諦めておいた方がいい、簡単な言葉に言い換えれば覚悟をするということです。

事前に最悪の事態に陥った時の心境を経験しておけば実際にそうなってしまった時に対処する準備ができるかもしれません。

すると現実はむしろそれよりも良い結果になる可能性が高いので、もしそうなればラッキーでありましょう。

このように、どうせ失敗するだろうという事前の諦めは後悔しない人生をそれなりには叶えるために有用だと言えます。

少なくとも最悪の事態に勅命した時冷静さを維持できるはずです。

これは人に対しても似たようなことが言えます。

  • 最初から人に期待しないこと
  • 人を頼らないこと
  • 悲観的な予測をし、自分の判断で選択し行動するように努めること

そうすれば万が一好ましくないことがあっても相手に腹を立てることもない。初めから人に期待していなければ期待を裏切られたと絶望した気持ちにもならない。初めから自分で判断し選択していればあの人のせいだともならない自分を責めるにしても自分で決めたことだから後悔するような理由もない。

あとで諦めることになってあったりするよりも初めに諦めておくべきなのです。

ここまで様々な諦める対象は何かについて見てきました。それは人や物事への期待であったり過去や未来であったり成功するためには今取り組んでいる方法や方針を諦めることも大切でした。

価値を比較し、多くの時間と労力をかけてきたものを諦めることは本来の意味での諦めてあり、私たちはどちらかを諦めることにより自分にとって幸せな人生を選択しているということを述べてきました。

あとでがっかりしたくない、後悔したくないのならば、あらかじめ最悪のケースを予測し、一度未来を諦めておくという手もありました。

私たちは今後も生きていく中で多くの難しい判断をしていかねばなりません。

そんな時に失敗しないように、人という生き物は常にマニュアルを探したがあります。

どんな時に諦めるべきか、どういう場合は諦めないようにべきか、そういった方法論を聞けることを期待している人が多いかと思います。

書店でビジネス書を探す人も自分を導いてくれる言葉を探しているはずです

しかし、厳しい言葉になりますがまず諦めるべきなのはその他力本願な態度です。

諦める行為には善悪もなく、正誤もありません。諦めていけないものなどないし、諦めた方が良いものも明確ではありません。

ただ間違いなく言えるのは自分で考えることだけは諦めてはいけないということ。これが著者から皆さんへの唯一のアドバイスでございます。

それでは最後に何を諦めるかの究極をお伝えしておきましょう。

それはパラダイムであります。パラダイムとはある時代や分野において支配的規範となるものの見方や捉え方のことです。

その時代の多くの人が当たり前、常識と考えていることといえば分かりやすいでしょうか。

そのあたり前、常識、と考えていることが革命的に変化を遂げることをパラダイムシフトと言います。

パラダイムを諦めるということは自分の人生設計にパラダイムシフトを取り入れるということです。

つまり、時代及び未来を見通し、自分も変化をしていくことであります。今や時代の移り変わりのスピードはどんどん加速していて個人の人生は時代をまたぐほど長くなっている。

そんな時代に生まれた私たちだからこそ古い価値観を諦め、新しい価値観を受け入れていくことが後に人生に大きく影響することになるでしょう。

自分を変えられば人生は変えられます。

まとめ
  1. 多くの時間と労力をかけてきたものを諦める。価値を比較してどちらかを諦める。これはより良い人生を選択していることと同じである。
  2. 未来を諦める。事前の諦めは後悔しない人生をそれなりには叶えるためには有用である。
  3. パラダイムを諦める。時代および、未来を見通すことが自分の人生に大きな利益をもたらすだろう。
  4. 他力本願を諦める。自分の人生は自分で考え自分で決めること。

諦めることには価値がある

自分はこのままでいいのか、こんな風に一生を過ごして良いのだろうか。

自分にとってありきたりで刺激のない日々が続いたりすると、かつての自分が抱いていたい夢や目標が思い浮かびモヤモヤとしてしまう。

そんな風になっている人が多くいるでしょう。

それはストレスに近く、なんとなく自分を見失っている感覚に近いモヤモヤしているということは自分はまだあの夢が諦められないということなのだろうか。そう感じているかもしれません。

しかし、それはおそらく誤解です。実際は現状に対するぼんやりとした不満があり、その夢を諦めきれないことによるもやもやに変換してしまっていたりするのです。

リアルの自分を楽しむことができていれば夢なんてそもそも持ち出す必要はないし、モヤモヤもしません。今の人生が楽しければ全てがオーライとなるはずです。

たとえ、今の生活の中で様々な楽しみを見出そうとして酒を飲んだり仲間と騒いだりという方法に頼ってみてもその効果はその時だけのものに感じるでしょう。

楽しい時間が終わると、気持ちが冷めて再びもやもや状態になります。

「また、同じことの繰り返しだ」

「もうこれが自分の人生だと諦めるべきなのだろうか」

「自分はもっとキラキラした人生に憧れていたのではないか」

そんな風に考えては、またぼんやりとした不安を募らせてしまいます。

そして、人のお約束。この場合のジレンマから抜け出す方法は何なのかと、また方法論を探し始めてしまうのです。

諦めるための方法を探すことは間違っています。強いて言えば諦めるための方法は自分で考えることです。自分にとって何が重要なのか、それは見ただけ聞いただけでは分かりません。

自分で考えて自分で試し答えを出す必要があります。

そのためには人の話やいかにも自分を救ってくれそうな宣伝文句を信じるよりも何でもいいから自分で考え、自分にできることを試みてみる、実験してみる、行動してみる、そして何かに没頭できることが見つかれば本来の自分らしさを思い出し、自分らしく生きている自分に満足するはずです。

没頭しているうちにいつのまにかモヤモヤしていたことも忘れているでしょう。

この自分らしさを見つけるということは自分にしかできません。「そうは言われたって、そんなすぐには考えられないよ」という人は、例えば自分の部屋の整理を始めたりどこかをお掃除することをお勧めします。

ここで肝心なのはその作業に没頭できるかどうか没頭することに効用があるのです。

その際は作業の結果も気にする必要はありません。

瞑想のようにその作業の過程で自分をコントロールする方法を思い出していくはずです。ふらっと一人旅に出かけてみるのもありかもしれません。

私達人間は非常に良く出来ています。私たち人間もあるいは動物も無意識のうちに自分を救済するためにあらゆる行動をとるように本能的にプログラムされております。

目の前に現れたものに興味を惹かれるぼーっとし諦めたいと悩んでいたことを気づけば自然と諦めていた、そのようなことが起こるのも自分を生かすために本能が働いた結果でしょう。

悩んでいる人が他社に相談しに行くのも自己防衛のための行動です。

人からのアドバイスを参考にしたいという人もいれば自分の中で既に諦めるという決断は8割方って生きていて誰でもいいから最後に背中を押してもらいたいという心理の人もいるでしょう。

思えば現代は昔と違って随分と人に相談をしやすくなりました。少し前までは周囲の仲間から目上の人まで抱えている問題によって相手をよく選び勇気を振り絞って相談をしに行っていたはずです。

しかし、今ではインターネットで相談ができてしまう。電話で相談を受け付けているところもあります。

そして、ありがたいことにこれらは匿名でOKなのです。

今で言うYouTubeの生配信で有名な人に質問を投げかけるといったケースが考えられるでしょう。

誰でもすぐ身分を明かすことなく気軽に相談できるようになったのは非常に素晴らしいことだと思います。

特に生きることを諦めたいと思っている人々の大きな救済になっているでしょう。しかし、良い結果とならないケースも多くあります。

ただ不満を言いたいとか、自分の問題の原因となっている相手を貶めたいといった感情の吐け口になってしまうこともあるのです。

さらには皆に分かってもらいたいとか、自分を認めてもらいたい、同情して欲しい、応援して欲しい、そのような欲求を満たすためにインターネットのSNSなどで発信する。

そして、相手の告発や共感の言葉を得られれば安心できるはずだと思い込んでいる人が若者を中心に今非常に多いです。

しかし、それは客観的に見ると本人にとっても利がなく、逆に長く問題が解決しない悪循環を招いてしまいます。

なぜなら反響が大きければ大きいほど今持っている問題は相手や周囲に責任があるはずだという感情が高まってしまうからです。

結果として自分が諦めなければならない場面でも諦められなくなります。このより他社に気軽に頼れてしまう社会に生きると人々は自分で考えることを簡単にあきらめてしまう。

考えることを怠り自分の欲求を満たすために他人に修理出すと問題を解決するのに余計な時間やエネルギーを費やすことになります。

これは顔の見えない世界だけに限りません。誰でも日常の中でカチンとくるという経験をしたことがあるはずです。

例えば、道ですれ違った人と、肩が大きくぶつかってしまった、並んでいた列に割り込まれた、食事で訪れた店で店員の態度が気に障った。

よくあることです。

でも、相手はそもそも悪気などなかったかもしれないし、あなたに不快な思いをさせようと狙って行ったわけではないはずです。

ここでさっさと諦めることができれば、本来はそれで終わるはずなのです。しかし、ここで気が収まらず騒いで周囲を巻き込みちょっとした問題を大ごとにしようとする人が結構多い。相手に謝らせたいというのもわからなくもありません。

確かにその通りです。

しかし、謝られたところで具体的に何の得があるのでしょうか。実際はさっさと問題を諦めた方が無駄なエネルギーも消費しない、感情を抑えることができて得したそう思って済ませることができます。

それが客観的に見て一番自分利となる選択ではないでしょうか。もちろん瞬間的にカッとなることを防ぐのは難しいでしょう。

カッとするんじゃないと言いたいわけではなくて、感情を抑えることはそれが自分にとって有利であり得であるということを覚えてほしいのです。

その技を会得することができたら自分をコントロールし、感情を抑えられた自分に満足するでしょう。

得したと笑って済ませ最小限のエネルギー消費で問題を終わらせることができるようになるでしょう。自己肯定感も上がり気分は間違いなく良くなるはずです。

諦めるは自分の感情をコントロールする行為であり、これがうまくできるようになれば自分を思い通りにできるのです。

我を忘れていたとかついカッとなって、あとで冷静になった時に恥じたり後悔するような言動もなくなるでしょう。それはまさに一つの大きな能力を手に入れたも同然です。

そして、そもそもそれをできるのが大人というものなのです。諦めるという選択ができるようになると色々な場面で有利な立場を得られるようになるでしょう。

小さな諦めを何度も経験するうちに大きな諦めも会得できるようになります。

それに従ってあなたの目的は近づき夢や目標としていた物事を達成する確率も高まるでしょう。

うまく自分の感情をコントロールできるようになったあなたは、以前よりも間違いなく大人であり大きな人間になっているからです。

そして、何より気持ちの良さが自分のものになります。平和にポジティブに楽しい人生を送ることができるようになります。

「腹が立つことをされると自分はそうはいかないよ」とか「気がすまないからそこは諦められないよ」という人も少なからずいるでしょう。

しかし、それも自分をコントロールすることを諦めているという一種の諦めではないでしょうか。

そのような意味のない諦めができるのであれば無駄な感情に支配された自分を諦めることだって可能なはず。

どちらを選び自分の人生に活かすのか、あとは貴方次第です。

まとめ
  1. 諦めるための方法は自分で考えること。他社に気軽に頼りてしまう社会に生きると人々は自分で考えることを簡単にあきらめてしまう。他人に頼り出すと自分が諦めなければならない場面でも諦められなくなり、問題を解決するのに余計な時間やエネルギーを費やすことになる。
  2. 諦めるは自分の感情をコントロールする行為でもある。感情をコントロールすることができるようになると自分を思い通りにできるため色々な場面で有利な立場を得られるようになる。

 

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