
今週のカンブリア宮殿では、誰もが知っている家電メーカー「fa-arrow-circle-rightPanasonic(パナソニック)」に密着。
かつて、パナソニックは世界一を誇った日本の家電メーカーだったが、世界の競合にシェアを奪われ、10年以上が経っている。
しかし、アビオニクスやカーナビなどのIVIシステム、車載用リチウムイオン電池などでは世界シェア1位を誇っており、今後どれだけ世界シェア1位を目指せるかが課題となっている。
本記事では放送で紹介された内容をわかりやすく3分で読めるようネタバレとして紹介をしています。
目次
世界一を誇った日本家電メーカー「Panasonic」とは
fa-arrow-circle-rightパナソニックは、大阪府門真市に本社を構える言わずと知れた家電メーカーだ。
1935年に設立し、従業員数は271,869名が働いており、パナソニックグループ会社数は582社・売上げは連結で8兆27億円(2018年)。
■Panasonicについて
設立 | 1935年12月 |
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従業員数 | 271,869名 |
グループ会社数 | 582社 |
売上げ | 8兆27億円(2018年) |
この数字だけみても大企業といえるパナソニック。
パナソニックと言えば、髪に優しいヘアドライヤーの「fa-arrow-circle-rightナノケア」や、テレビブランドの「fa-arrow-circle-rightビエラ」など、さまさまなヒット商品を手掛けている。
パナソニックグループ会社は各社大規模なリストラなどで改革を行うも、中国や韓国、台湾メーカー市場の激変に苦しみ続けている。
そんな1度は世界のトップ企業として名を挙げたパナソニックが今、大改革を行おうとしているという。
パナソニックの「デジタルヒューマン」の技術とパナソニックの現状
パナソニックの家電は使用する人が使いやすいように設計されている。
どの高さが1番使いやすいか「デジタルヒューマン」の技術でシミュレーションで解析している。
この技術を武器にパナソニックは楽で使いやすい家電製品を開発している。
高価だったアイロンを手の届く価格で販売し、ドライヤーや電気シェーバーを販売。
さらに、パナソニックは日本発や業界初の商品を次々と販売しており、カラーテレビや卓上型食洗機を発売し、世を驚かせた。
大量生産の低価格で購入することを実現。
そんな日本の暮らしを便利に変えてきたパナソニックだが、2000年以降はアジアの新興メーカーとの戦いで厳しい状況に陥った。
2008年のリーマンショック以降は赤字に転落し、業績低迷にあえいできた。
2013年末にパネルの生産を中止し、不採算部門から次々に撤退し、リストラを行ってきた。
現社長である津賀さんはこのピンチから逃れるため、ある人物を呼び戻しているという。
40年前に松下電器に入社し、世界中を渡り歩いた「凄腕の出戻り男」樋口!!
パナソニックは世界の競合他社と戦うため、大改革に乗り出していた。
大改革を任されたのは、40年前に松下電器に入社したものの退職し、世界中の成長企業を渡り歩いていた樋口さん。
実は、この男は熾烈な現場を勝ち抜いてきた”凄腕の出戻り男”なのだ。
1980年にパナソニックに入社して退社した後、アップルなどに転職。
世界の名立たるコンピューター会社を渡り歩き、2008年にはマイクロソフトの社長にも就寝した人物だ。
その華麗なる経歴を買われ、津賀さんに呼び戻されたのだ。
樋口さんが任されるのは、家電や住宅など主力カンパニーの中の1つ「コネクティッドソリューションズ」。
企業向け製品を手掛ける、年商1兆1100億円の舞台だ。
コネクティッドソリューションズは航空機向けの電子機器の製造などを行っており、1万4000機の飛行機に導入し、売上げは約2500億円となっている。
そのほかメディア関連機器や監視カメラ、法人向けパソコンを販売している。
家電の王者パナソニック改革のキーマン・樋口の改革内容とは
パナソニックを大改革するため、樋口さんは次のことを徹底した。
- 社内業務の徹底削減
- 客の現場に深く入り込む
- 商品ではなく「解決策」を売れ
社内業務の徹底削減では、客向けでい不必要な業務などを無くすことで、無駄をなくした。
客の現場に深く入り込むことで客の課題を知り、細かい改善をすることができる。
時間はできる限り客に使うということが、樋口改革の重要なポイントだ。
そして客の課題を知ることで、商品ではなく「解決策」を売るというものだ。
パナソニック創業者・松下幸之助のスゴイ言葉とは??
家電の王者と呼ばれた樋口さんさんはパナソニック大改革のキーマンとされているが、大切しているパナソニック創業者である松下幸之助さんのスゴイ言葉があるという。
松下幸之助の言葉①

松下幸之助の言葉②
何人かの意識を変えるだけでも大変なのに、共同作業する時に何百・何万人の意識を変えるのはとんでもない仕事で、松下幸之助さんは凄い人だった。
私利私欲を捨てて全身全霊、自分のためではなく会社のためにやっているというのが社員に伝わって初めて社員が動き出すもの。
会社が大きくなったのには理由があり、特にベンチャー企業が上場して経済的に潤い、そのあと「何のために仕事をしていたのか」という根本の哲学がクリアになっていかなと従業員の気持ちも1つにならず、そこから大きくなるのは難しい。
創業者が非常に強い哲学を持っており、気持ちが1つになることがが成功する1つの条件だという。
今後も企業規模が置きくなってさらにそこから新たな成長を使用と思うと、大きくなった企業こそ社員の志を1つにしなければならないと・・さんは話す。
パナソニックのプロジェクションマッピング技術
今、パナソニックは引っ張りだこになっているのが、オリンピックでも利用されたプロジェクションマッピング技術。
100台以上のプロジェクターを使い、まるで現実のような映像を作る技術でとんでもないものを生み出していた。
なんとプロジェクションマッピングで「がん治療」を行っているというのだ。
肝臓がんなどの治療に開発された手術マシンは、造影剤で切除部分が可視化できる。
これまでは直接患部を見て、モニターで確認をしてという視線の移動が非常に複雑だった。
しかし、パナソニックの最新技術は切断部分をプロジェクションマッピングで明瞭に映し出すことができるのだ。
さらにプロジェクションマッピングで対象物を追従し、肝臓が動いても投影できる「リアルタイムナビゲーション手術システム」を京都大学と三鷹光器・パナソニックが共同開発した。
日本はかつて「世界一品質の良いもの」を「世界一安く」提供することができたが、人件費高騰のため必ずしも安くできる国ではなくなった。
今後日本のものづくりの未来はどうなるのだろうか。
パナソニックの大改革は続く!!