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今回は2019年3月期連結決算の最終損益が193億円の赤字になると発表をしたライザップ。
一体ラザップに何があったのか。
ライザップが193億円の赤字!?
2019年3月期連結決算の最終損益が193億円の赤字になると発表をしたライザップ。ライザップといえば、タレントをCMに起用し減量に成功した様を映しているのが印象的だ。
そんなライザップではあるが実は80社以上の企業を傘下においており、赤字転落の要因は企業買収を繰り返し肥大化した構造に問題があると言われている。「ライザップのストーリーは終わらない」そう語るのは瀬戸健社長(41歳)
ライザップの売りは個室でマンツーマンで指導をしてくれるところ。「まだいける、諦めない、1,2,3・・・ナイスフォーム!!」そう声を掛けるのはライザップのトレーナー。食べたものは全てトレーナーがチェック。
料金設定は2ヶ月間の基本コースでおおよそ38万円。会員数13万人に登り、全国に190店舗を展開する。
33歳の時にライザップを始めた瀬戸さん。最初は健康食品系の会社に就職をしていた。20代の時に毎日つけていた手帳には明確な数値、売り上げ目標が記載されている。瀬戸さんは、小さい頃両親がやっているパン屋さんでパンを貰っては学校で販売しお小遣い稼ぎをしていたという。小さい頃から商売魂がついていたのである。
ライザップ復活の道①新型ジム・ソウジム
ライザップが巻き返しを図るために新しくオープンしたのがソウジム。シニア層をターゲットに、通常のライザップにはないマシーンが揃う。機械の前に立つと全身をスキャンし、手足の長さを細かく計測してくれるという。
さらにはリストバンドにはデータが溜まる仕組みがあり、最適なトレーニングを実現してくれる。海外から取り寄せた機械だと数千万ほどにも及び、10台以上も揃える。
待望のオープン後は狙い通り50代以上のお客様が来店している。個室で1対1のトレーニングを受けるこれまでのライザップとは違い、1つの部屋にいくつものマシーンがあることにより、一度に何人も受けることができるメリットがある。
また、料金設定も1ヶ月4万円と通常のライザップからすると1/5程度の料金であるのだ。
このような戦略で健康志向のシニア層を顧客として取り込むのであった。
ライザップ復活の道②吉野家とのコラボ
次の一手として、吉野家とタッグを組むことに。今までにない糖質をカットした低カロリーの牛丼であった。
具材には温泉卵、牛肉、キャベツ、ブロッコリー、さらには3種類の豆。特徴はご飯が入っていなくサラダという点。
通常の牛丼からカロリーを3割カットしてあり、540円。またこちらも中年層から高い支持を得ている商品なのであった。
ライザップ復活の道③ジーンズメイトからJEMへ
グループ内では早急に立て直する必要がある会社がある。それがジーンズメイトであった。現在は渋谷にJEMという形で新しいブランドとしてスタートをさせている。
店内のイメージも変わり、以前よりも商品をシンプルにし、店内も白を基調とした。そのせいもあり女性顧客の比率はこれまで2割程度であったが現在は4割にまで増えたという。
さらには、売り上げも好調でライザップの傘下に入るまでは11年間赤字であったが現在は黒字になったほど好調であった。
ライザップ復活の道④ワンダーコーポレーション
茨城県で書籍・ゲーム・CDを販売しているワンダーグーというお店がある。ワンダーコーポレーションが運営している書籍・ゲーム・CDを販売するお店だ。
このワンダーコーポレーションがライザップ復活の鍵を握っていると言っても過言ではない。ライザップグループの1/3の売り上げを閉めている。その額おおよそ730億円。
中古品販売を行う店舗の売り上げは好調であるが、書籍・DVDを販売している店舗は不調。
ワンダーコーポレーションの社長内藤さんはダイソー出身しハピンズをV字回復を実現した方。瀬戸さんが惚れ込んだ人が社長を務める。
会社再生のため何が必要か、会議の後にある担当者に話かける。担当者の名前は三上さん。三上さんが担当しているのがトレーディングカード。アニメなどが書かれているカードでレアカードになると1枚1万円を超えるカードも存在するという。
実はこのトレーディングカードは凄い。略してトレカを購入する愛好家の中には年間で数百万円を使う方もいる。その市場規模は1000億円とも言われている。
三上さんはラザップグループの状況を踏まえ大胆なチャレンジを行う。5月の10連休中にトレカ大会を開催。トレカ大会とは自慢のカードで子供が競い合うイベントである。実は、8月の開催予定を3ヶ月前倒しで開催。
あくまでも攻めの姿勢でこれからも店舗を運営し続ける方針であったのだ。
今後のライザップの復活
大幅赤字を発表した翌日のライザップ本社内では、1年後の黒字を目標に社員を鼓舞する瀬戸さん。
果たして1年後、結果にコミットできるのか期待したいところであった。