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2019年5月14日(火)、めまぐるしく変化を遂げる銀座。
銀座には銀座ツアーと呼ばれ、古い建物や、今でもガスを使った灯り、昭和7円に建てられたビル内の手動式のエレベーターなどを観光するツアーが存在する。
実はここ銀座の訪れる客層も急激に変化をしており、新たな市場が生まれようとしていた。
今までにないアプローチで銀座に店を構える企業の挑戦を追い、変わりゆく銀座の今を伝える。
無印良品が手がける弁当には勝算あり!?
無印良品が目をつけたポイント
■銀座に出店した主な企業
- ニトリ
「ニトリがこれからどうしていかなければならないのか、新しい課題を見つけるお店」
- ロフト
「1階に飲食店を入れることによりこれまでは雑貨の定位置であったロフトだがロフトに来ない客も狙う」
「生活雑貨の業態もしっかり目を向けないわけにはいけない」
そしてもう一つ銀座に新しい顔が無印良品が存在する。1980年代に登場した無印良品では、合わせておおよそ7000品目を展示している。銀座店ではその全てが揃っている。さらにはお店の6階-10階では無印良品のホテルが存在する。
このお店の1番の売りは日替わり弁当。
無印良品銀座店の1階には、野菜コーナーが存在し"大分県産パプリカ"、"千葉県産有紀カブ"が販売され試食もできるようになっている。毎日11:00-20:00で試食が楽しめるようになっている。
「できるだけお客様に新しい野菜を届けたい」という想いがあった。
高級ブティックや百貨店が多くある中でなぜ野菜?と驚かれる。形が不揃いでも旬のものがあればいい、ということを伝えていきたいと銀座店店長は語る。
東京都池袋に本社を置く良品計画では、日替わり弁当を試行錯誤しながら作っている。
では、なぜ銀座で無印良品が日替わり弁当を販売するのか。
実は銀座エリアは"コンビニ過疎化エリア"となっており、コンビニもあまりなく、どこかランチに行くとしても銀座近辺のお店は料金が高いので気軽にランチに行くことができない。
いわゆる"ランチ難民"をターゲットにしていたのであった。
1階食品売り場責任者の榊さんはわざわざ地方の畑に足を運び野菜を実際にかじってみて売れるかどうかの判断をしている。
美味しいのに市場に出回ってない幻の食品。そこに榊さんは目をつけた。
「白菜などの菜の花を食べていただきたい。アイテム数や商品数では大手スーパーには勝てないが、珍しい商品を伝えていきたい」
野菜の中には市場に出回っていないがとても美味しい野菜が豊富。
土作から3年かけて作った有機栽培、神戸レタス、サントウサイなど。
リニューアルオープンした銀座店1階の野菜売り場では、試食コナーに人が集まり、日替わり弁当に限っては昼過ぎには完売。
野菜を買った客は「銀座に用事ができてよったが、野菜があったので種類が豊富なのでこれからも使ってみたい。」
「自宅近くのスーパーで買うこともあるが珍しい野菜が豊富である」
という。
阪急メンズ東京が展開する新たな商品・ヴィンテージ
阪急メンズ東京が目をつけたポイント
銀座ではスーツ姿が目立たなくなりました。通る人通る人がカジュアルな服装をした人ばかり。
この銀座に危機感を覚えた百貨店がありました。
それが2011年に銀座エリアで唯一の男性向け百貨店になる"阪急メンズ東京"。国内外から一流のスーツブランドを揃える上質なビジネスアイテムが最大の売り。
しかし、ここ数年銀座に変化が。2016年東急プラザ銀座が目の前にオープンし、その翌年の2017年には銀座シックスがオープンする。新たなライバルが続々出現したのであった。
「他と同じことをしていても規模やメンズに特化している場合は埋もれてしまう可能性が大きい。新たな先行価値をどう出すかがポイント」
そう語るのは阪急百貨店 執行役員の溝口さん。
キーワードは "ヴィンテージ&リバイバル"。
阪急メンズ東京7階のフロアを担当する山名さん。男の冒険基地、他人の目を意識したフロアにしたい。
ファッションやライフスタイルを楽しみたい人をターゲットに変更した。阪急メンズ東京7階では最新のデジタルガジェットからヴィンテージ物の時計などを揃える。ストレイシープなどイギリスから仕入れたものを販売。特に1970年代のものからが多い、中には100年以上前のものも。インディゴ染めの麻を使用したものも多く存在する。
こういった展開を銀座でやろうと思ったきっかけはやはりお客様の嗜好が変わっていき、銀座・有楽町の街全体がすごいスピードで変わってきている為。海外のブランド直営店が出てきたり、リニューアル化が進んでいる。その中で魅力的で個性的な店を作るコンセプトがこれから非常に大事になっていく。と山名店長は言う。
阪急メンズ東京7階のフロアでは他にもヴィンテージの家具を扱うお店、中には酒を楽しめると眼鏡屋さんも存在。
しかし、ゴールデンウィーク前にリニューアルしたにも関わらずわずか1ヶ月で顧客数が落ち込んでしまうことに。
出店を挙げているお店は不満を挙げる。決断を迫られる山名店長。どうしても7階という位置から顧客が入りづらいということから1階正面入り口に今回の目玉となるストレイシープの洋服を飾る。しかし、一向に客は目を向ける様子はない。オープンから3時間後ようやく1人の客が目を向けるくらい。
課題点が浮き彫りになったリニューアルアープン。今後の銀座への新しい挑戦に期待をする。