
借入額が大きく膨らみ、自身の収入では返済が出来なくなってしまった。そんな時の最後の手段として残された救済措置が「債務整理」です。
しかし、債務整理には借金を帳消しにする「自己破産」から、債権者(貸金業者)と交渉し金利や返済方法の見直しを行う「任意整理」まで幅広くあります。
一旦債務整理(任意整理)が始まるとクレジットカードの利用は止められてしまいますし、信用情報機関に事故情報が掲載されますので新たにクレジットカードを作ることも難しくなります。
ところが、そんな債務整理中や後でもクレジットカードを作る事が可能な場合もあります。
債務整理(任意整理)中や後も作れる・審査通りやすいクレジットカード
債務整理(任意整理)中や後も作れる・審査通りやすいクレジットカード『ライフカード(デポジット型)』
ライフカード は、「ライフカード株式会社」が提供するカードです。
今回紹介をしているのは、通常のライフカード(年会費無料)とは違い、ブラックの方、過去に延滞や滞納、更には債務整理を経験されている方も審査の対象となるライフカードデポジット型(年会費5000円)です。
デポジット(保証金)を入れることにより、審査に不安な方でも作れる可能性があります。
最大の強みは、クレジットカード会社ではほとんど0に近い、「過去に延滞がある方、審査に不安のある方も審査の対象」と公言をしている点です。
fa-arrow-circle-rightライフカードの特徴やポイント還元率は?口コミや審査について解説!!
債務整理(任意整理)中や後でもクレジットカードは作れる
キャッシング枠など融資に関する部分の審査については、個人信用情報から事故情報が消えるまでは我慢するしかないというのが残念ながら結論となります。
しかし、ライフカード やセディナカードJiyu!da!の様に「利用者の今」に目を向けて審査を行っているクレジットカード会社であれば審査を申し込む価値は十分にあるのではないでしょうか。
そこで、まずは「申し込みブラック」になっていないかの注意を自身で行うことを忘れないようにしましょう。
申し込みブラックとは何か
債務整理(任意整理)の有無とは別に「申し込みブラック」となってしまい、それが原因でクレジットカードの審査に落ちてしまうことがあります。
申し込みブラック
クレジットカード会社に一気に申し込む方がいますが、実はこの申し込み方法が原因で審査落ちの原因になることも珍しくありません。
実は、クレジットカードの新規申し込み状況も個人信用情報機関に登録されており、一元管理されているので閲覧が可能です。
そして、短期間に複数のクレジットカードを申し込むことは以下の内容をカード会社に警戒させることになってしまいます。
- お金にかなり困っているのではないか
- 現金化などの不正利用を目的にしていないか
- 各社で審査落ちになっているのではないか
つまり、クレジットカード会社からすると、返済延滞や遅延、最終的には返済不能に陥るリスクまで考える必要が出てしまいます。
よって、審査に通すことはできないという判断をされてしまい、残念ながら審査落ちとなってしまいますので、申込方法には十分に注意してください。
債務整理中や後はどのような状態になるのか?
債務整理と言っても様々な種類があります。
その種類とどのような状態になることを指しているのかを順に紹介します。
- 自己破産
- 任意整理
- 特別調停
- 個人再生
整理方法 | 裁判所の必要性 | 専門家の必要性 | 返済までの期間 | 信用情報への影響 |
自己破産 | 必ず必要です。 | 弁護士・司法書士 | 免責(全て帳消し) | 最大10年間掲載 |
任意整理 | 必要ありません。 | 必ず必要ではありません。 | 3~5年間・一括返済 | 5年間掲載 |
特定調停 | 必ず必要です。 | 裁判所所属の調停委員 | 3~5年間 | 5年間掲載 |
個人再生 | 必ず必要です。 | 必ず必要ではありません。 | 3年間(最大7年まで延長可) | 最大10年間掲載(7年程度) |
上記のようにどの債務整理を行ったとしても個人信用情報機関へ登録は行われ、信用に関する大きなダメージを受けることになります。
債務整理中その1:自己破産
自己破産というのは一言で言うと、「借金を全て帳消しにする」手続きです。
今までの借金を全てなかったことにする代わりに20万円以上の価値がある自身の財産も全て失います。
官報に掲載され、個人信用情報にも最大10年間も事故情報として掲載がされてしまいます。
債務者が裁判所に自己破産を申し立て、裁判所により決定が出て、自己破産の手続きが開始された時点から債務整理中となり、信用情報機関にも事故情報が掲載されることになります。
債務整理を検討していて、以下のような状況に2点以上当てはまっている方は、裁判所から支払い不能状態に陥っていると判断される可能性がありますので、弁護士や司法書士などの専門家への相談の検討が必要であると考えられます。
- 失職や病気などで収入が絶えてしまっていて、返済見込みがない方
- 借金を返済するために別の会社から借金しているという状況になっている方
- 消費者金融や銀行カードローンを借りることができなくなった方
- 闇金を利用している、または利用しそうになっている方
債務整理中その2:任意整理
特に今回の記事で取り上げている債務整理は任意整理となります。
任意整理は他の方法と異なり、裁判所の仲介が不要となります。
公的な機関を介することなく、借入額の減額や金利の引き下げなどの交渉を金融機関と行うことになります。
ただし、実際に個人が金融機関と直接交渉することは情報の収集、書類の作成等の面からも非常に煩雑で専門知識が無い場合は難しく、弁護士や司法書士と共に交渉することが一般的です。
債務整理を検討していて、以下のような状況に2点以上当てはまっている方は、任意整理を検討された方が良い可能性がありますので、具体的に専門家に相談するなどの検討が必要であると考えられます。
- 借金はきちんと返済したいと考えている方
- 同一の貸金業者と3年間以上の長期間取引を行っている方
- 一部の貸金業者との債務だけを整理したい方
- 住宅ローンを優先して返済しながら他の債務を整理したい方
- 借金問題に関して裁判所を通した処理を行いたくない方
ただし、任意整理を実施することを金融機関(貸金業者)に伝達した時点で信用情報機関に事故情報の登録が行われますので、クレジットカードの審査に影響を及ぼすことになります。
しかし、任意整理は自己所有財産を処分する必要はありませんので、「返済能力の有無」に重きが置かれているクレジットカードの審査に申し込むと、審査を通過することがあり得るのです。
債務整理中その3:特定調停
特定調停は裁判所に仲裁に入ってもらい、金融機関(貸金業者)と金利の引き直しや返済額の減額を交渉し、5年以内に全額完済する計画を策定します。
裁判所に所属している調停委員が債務者の代わりに交渉を行ってくれます。
調停委員という専門家のサポートが付く手続きでもあります。
その為、債務整理を現時点で検討しており、かつ以下のような状況や考えにどれか当て嵌まっている方は、特定調停を検討された方が良い状況だと言えます。
裁判所に足を運んで「特定調停を考えている」ということを伝えて、話を聞いてみるのが良いかもしれません。
- 任意整理について専門家の費用はなるべく低く抑えて節約したい方
- 弁護士や司法書士に債務整理の契約を断られてしまった方
- 平日日中(17時ごろまで)に裁判所に行くことが可能な方
ただし、特定調停後の支払いについては3~5年の和解計画での決定通りに行わないと、減額分の借金は免除になりません。
この方法も金融機関(貸金業者)に特定調停を利用することを伝達した時点で信用情報機関に事故情報の登録が行われますので、クレジットカードの審査に影響を及ぼすことになります。
債務整理中その4:個人再生
個人再生というのは企業の民事再生とほぼ同義の処理になり、その事から「個人民事再生」と表現されることもあります。
個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金総額を減額してもらい、生活の立て直しを図る為の制度になります。
借金を最大5分の1程度にまで免除してもらうことができ、それを原則的に3年間で返済する計画を新たに立てて完済を目指します。
債務整理を検討していて、以下のような考えや状況にどれか当てはまっている方は、個人再生を検討された方が良い状況だと言えます。
- 自己破産の申請で免責決定が出なかった方
- 借金はあるものの今後も定期的な収入がある方
- 任意整理では返済が難しいものの、自己破産までは必要のない方
- 車を所有していて、ローン等がない車を所有している方 ※ただし、完済していれば所有を継続できます。
この方法も金融機関(貸金業者)に個人再生を利用することが伝達された時点で信用情報機関に事故情報の登録が行われますので、クレジットカードの審査に影響を及ぼすことになります。
債務整理中は債務整理後の完済後と同じ状態
結論から言うと債務整理(任意整理)の処理が始まった段階から信用情報機関には個人の事故情報が掲載されますので、処理の途中であろうと、最後まで完了していようと状態としては変わりありません。
債務整理は「自己破産・任意整理・特定調停・個人再生」の4種類がありましたが、中でも任意整理は裁判所などの公的機関を通すことなく債務整理ができるという点が他の方法とは大きく異なっています。
明確なデータとしては上がっておりませんが、任意整理が債務整理の中でも圧倒的に手続き数が多いと言われています。
自己財産を処分する必要もない、返済能力ありと判断されればクレジットカード審査を通過し、新しくカードを発行することも可能になるのです。
しかし、これはあくまで任意整理をしている場合かつ、キャッシング枠を付けないクレジットカード審査に限った話になりますので注意してください。
ブラックとは何か?ブラックについて解説!!
クレジットカードの審査の段階では2種類の「ブラック」が存在しています。
それは以下の2種類です。
- 申し込みブラック
- 事故情報者
クレジットカードを申し込む際になっているかもしれないブラック情報、それぞれの説明や対処法をご紹介します。
申し込みブラック
前述の通り、申し込みブラックは短い期間でクレジットカード申し込みを大量に行ってしまい、信用情報機関に大量の申し込み履歴が残ってしまっている状態が原因です。
新規のクレジットカード申し込みを受け付けた会社は、信用情報機関に申込者情報を登録します。
その際に既に登録されている同じ人物からの登録情報を閲覧することが出来ます。
申し込み情報は6か月間、信用情報機関に保存される規定になっており、多重の申し込みはチェックできるようになっているというわけです。
その中で多重申し込みと判断されてしまった申込者は「申し込みブラック」となってしまいます。
どのくらいの期間を基準に一気に申し込みをすると申し込みブラックになるか?
一般的には1か月以内の申し込みが判断の基準になっていると考えられています。
しかし、会社間で特に共通の規定があるわけではなく、あくまでクレジットカードの発行会社の基準になります。
債務整理中であったとしても、申し込みを焦らずに1社ずつクレジットカードの申し込みと審査を行うことが一番良いと考えられ、審査に通りやすい方法です。
申し込みブラックの対応方法
この解決策は非常にシンプルです。
- 申し込み情報が消えるまで新規の申し込みを行わない(6ヶ月間待つ)
残念ながら、この方法しかありません。
申し込み情報が消えているか気になる場合は、信用情報機関に自らの信用情報を開示するように請求することも可能です。
以前の申し込み情報が信用情報機関に残っていないことを確認した上で、申し込みをすれば審査に通る可能性も格段に高くなります。
債務整理中にクレジットカードを作りたいのであれば申し込みは、本命の1社とその抑えとしての受け皿になるもう1社の2社に留めておくのが良いでしょう。
債務整理(任意整理)中や後にクレジットカードを作る為の3つのポイント
では、借金の返済のために債務整理(任意整理)することになった時でも、新たにクレジットカードを発行するためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
そのポイントを3つに分けて紹介いたします。
ポイント①:キャッシング枠は絶対に希望しない
クレジットカードには2つの「枠」があり、「ショッピング枠」と「キャッシング枠」があります。このキャッシング枠は借金とほぼ同義です。
限度額までATMから現金を引き出すことが出来ます。
つまり、キャッシング枠は自由に使えるお金を貸し出しているのと同じことになるので、審査時に信用情報を確認し、事故情報が付いていると審査は通らない可能性が高いです。
また、キャッシング希望を行わない場合(0円も含む)は、審査側の印象も「お金に困っている訳ではない」と考えてくれるようで、審査は通りやすくなります。
ポイント②:流通系・消費者金融系のカードで申し込む
様々なクレジットカード会社がある中で、流通系や消費者金融系のクレジットカードは、狙っている顧客層が若く、年収の低い主婦層も多いので、比較的審査基準が甘いことが知られています。
申し込み条件に年収項目が無いクレジットカードに利用申請を出すことで審査を通過する可能性は大きく上昇します。
ポイント③:定職に就き、安定収入を確保する
審査の土俵に上り、返済能力があることを示すには、定期的に収入があることを示すのが一番効果的です。
審査時に無職であることは極力避け、収入があり、返済は問題なく可能であることを申請用紙に書ける状態を作ってから申し込みましょう。
債務整理(任意整理)中や後も作れる・審査通りやすいクレジットカード
債務整理(任意整理)中や後も作れる・審査通りやすいクレジットカード『ライフカード (デポジット型)』
年会費 | 5,000円 |
申し込み基準 | 日本国内にお住まいの高校生を除く18歳以上で、電話連絡が可能な方 |
国際ブランド | Mastercard |
ポイント還元率 | 0.5〜1.5% |
付帯保険 |
|
審査時間 | 一番早いWebからの申し込みで最低3営業日 |
ライフカード は、「ライフカード株式会社」が提供するカードです。
今回紹介をしているのは、通常のライフカード(年会費無料)とは違い、ブラックの方、過去に延滞や滞納、更には債務整理を経験されている方も審査の対象となるライフカードデポジット型(年会費5000円)です。
デポジット(保証金)を入れることにより、審査に不安な方でも作れる可能性があります。
最大の強みは、クレジットカード会社ではほとんど0に近い、「過去に延滞がある方、審査に不安のある方も審査の対象」と公言をしている点です。
【特徴】
- 通常のライフカードとスペックは全く同じ
- 初年度はポイントが1.5倍で還元率は0.75%
- 誕生月は基本ポイント3倍で還元率1.5%
- 通常のカード(年会費無料)と違ってブラックも審査の対象
誕生月は還元率が1.5%になるのはとてもお得です。
単純に誕生月に10万円分のお買い物をすることによって、1500円分還元されるという事ですからね。
また、ライフカード はステージ制プログラムを採用しています。
年間利用額 | ステージ名 | ポイント倍率 |
0-50万円 | レギュラーステージ | 1倍 |
50-150万円 | スペシャルステージ | 1.5倍 |
150万円以上 | プレミアムステージ | 2倍 |
また、L-Mallというショッピングモールを経由してお買い物をするとポイント還元率は最大25倍となります。Amazon、楽天、Yahoo!等、600以上の各種サイトがありますので、こちらもお得にお買い物ができます。
これらのスペック・サービスの質は他社と比べても全く引けを取りません。
ブラックの方でもこれだけのカードが作れる可能性があるのは大きいのではないでしょうか。
fa-arrow-circle-rightライフカードの特徴やポイント還元率は?口コミや審査について解説!!
クレジットカード審査に落ちてしまったら「楽天銀行デビットカード」
もしも楽天カードのクレジットカード審査に落ちてしまった場合は、「楽天銀行デビットカード」の申し込みをお勧めします。
楽天銀行デビットカード(JCB)は楽天銀行に口座を所持していて、預金がある方であればブラックリスト(債務整理中または債務整理後の方)の方でも作ることができます。
また、JCBブランドは年会費も無料となっており、利用限度額の設定も可能です。
盗難や紛失にあった場合も被害を最小限に抑えられますので、利用時には設定をお勧めします。
楽天デビットカードはクレジットカードと違って審査が無いことが特徴となっていて、16歳以上であればだれでも申し込むことが出来て、楽天銀行のキャッシュカードも兼ねていますので、ATMからの預金引き出しも可能となっています。
そもそもデビットカードはクレジットカードと異なり、預金残高を超える買い物には利用することが出来ません。
デビットカードを利用すると即座に銀行の預金から自動的に引き落とされます。
つまり、銀行から引き落としが出来ない買い物はすることが出来ないようになっていますので、安心して使用することが出来ます。
項目 | 楽天銀行デビットカード(JCB) | 楽天カード |
---|---|---|
申し込み資格 | 16歳以上の方 | 高校生を除く18歳以上の方 |
入会審査 | なし | あり |
利用限度額 | なし(預金残高がある限り。設定も可能) | あり |
債務整理(任意整理)中や後でも作れるカードのまとめ
債務整理中にクレジットカードを新規で作ることが狭き門であることは変わりはありません。
しかし、諦める必要はなく、審査の方法や申し込みの仕方次第では十分に持てる可能性があります。
多重申し込みは6か月間申し込み履歴が残り、審査を行う会社に良い印象を与えませんのでやめましょう。
また、クレジット機能はあくまでお金を前借りをして商品を購入していることに何も違いはありません。
毎月の収入と支出のバランスを取った家計簿を作成するようにしなくては、近い将来に破綻が見えています。
自らの債務状況は常に把握し、クレジットカードを利用する際は計画性を持って利用するように心掛けて下さい。